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 米Intelと英国の科学技術研究機関であるQinetiQは,チャネル部分にアンチモン化インジウム(IsSb)を用いたエンハンスメント型トランジスタの試作に成功した。Intel社が米国時間12月7日に明らかにしたもの。従来のシリコン(Si)を使ったトランジスタに比べ,速度が50倍速いにもかかわらず,消費電力が約10分の1に減るという。

 SiがIII族半導体であるのに対し,IsSbはIII-V族の化合物半導体だ。さまざまな素子や,無線周波数向けアンプ,マイクロ波デバイス,半導体レーザーなど,小規模な集積回路で使われているという。Intel社とQinetiQが試作したIsSb製トランジスタは,ゲート長が85nm。現行トランジスタのほぼ半分に相当する約0.5Vという低い電圧で動く。「消費電力が減り,発熱が少なくなるので,モバイル機器のバッテリ駆動時間を大幅に延長する可能性がある」(同社)。

 同社では,この新しいトランジスタを使ったマイクロプロセサなどの半導体製品が2015年ごろから利用可能になると見込んでいる。

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