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 ソフトウエアの不正コピーを監視する米業界団体Business Software Alliance(BSA)は,“違法コピー率(利用されているソフトウエアのうち,違法コピーが占める割合)”の低下によって得られる経済効果について調査した結果を,米国時間12月8日に発表した。それによると,全世界の違法コピー率が現在の35%から10ポイント低下した場合,2009年までに240万人の新規雇用を創出し,4000億ドルの経済浮揚効果と670億ドルの追加税収を見込めるという。

 調査は米IDCがBSAの依頼を受け,70カ国を対象に実施したもの。BSAは,世界の違法コピー率が10ポイント低下すれば,2009年までの世界IT産業の成長率を,現在の33%から45%に向上できるとしている。

 国別にみると,米国は違法コピー率が世界で最も低いにもかかわらず,それを低下させることで得られる恩恵が最も大きいことが分かった。2009年までに違法コピー率を10ポイント低下させた場合,米国は1250億ドルのGDP浮揚効果を得られるとともに,IT分野の成長率を10ポイント向上できる見込みである。

 また,中国では2009年までに260万人の新規雇用を創出し,ロシアではIT市場を現在の92億ドル規模から2009年には300億ドル規模へと拡大できるという。ちなみに米メディア(CNET News.comによると,違法コピー率は中国が90%,ロシアが87%。

 BSA会長兼CEOのRobert Holleyman氏は,「各国が違法コピーの削減に向けて対策を講じれば,誰もがその恩恵を受けられる」と述べる。「労働者には雇用の機会が増え,消費者は選択の幅が広がり,起業家は知的財産から生ずる利益を享受し,政府は税収の増大を期待できる」(同氏)

 また別の米メディア(InfoWorld)が報じているBSAの今年5月の調査では,違法コピーによる全世界の損失が2004年は330億ドル,2003年は290億ドルだった。

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