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 米連邦取引委員会(FTC)は米国時間12月20日,「2年前に施行したCAN-SPAM法(スパム対策法)が奏功し,インターネットで送信されるスパムの数と,ユーザーが受信するスパムの数が減少傾向にある」などとする調査報告を発表した。

 FTCによると,CAN-SPAM法が商用電子メールの送信に関するポリシーを明確にし,違法なスパム行為に対する法的措置を認めたことが効果を発揮した。

 FTCは,米MX Logicの報告を引用し,「2005年1~8月にスパムが電子メール・トラフィックで占めた割合は67%で,前年同期間から9ポイント減少した」と述べている。また米Time WarnerのAmerica Online(AOL)の報告から,「AOL社のサービス利用者が2004年に受信したスパムの件数は前年比で75%減少したことが分かった」(FTC)。

 FTCは,ISPが「ポート25ブロッキング」を実施したり,スパム・フィルタを積極的に実装したことが,ユーザーに届くスパムを減らすうえで一役買っていると述べた。

 しかしFTCは,送信者のなりすまし(スプーフィング),オープン・リレーやオープン・プロキシの利用,ゾンビ・マシンの悪用など,スパム業者の手口が巧妙になっていることを指摘した。また,スパイウエアやキーロガーといったマルウエア(悪質なプログラム)をインストールするスパムも増加しているという。

 なおFTCは,国外から送信されるスパムの数が増加していることから,海外の法執行機関と連携することの重要性を説いている。

 「CAN-SPAM法の改正は必要ないが,『U.S. SAFE WEB Act(Undertaking Spam, Spyware, And Fraud Enforcement With Enforcers Beyond Borders Act)』の法制化を早急に行い,スパムとコンピュータ犯罪の撲滅に向けて国際的的な協力体制を敷く必要がある」(FTC)

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迷惑メール対策は総力戦,皆が協力しないともう止められない

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