米XM Satellite Radio Holdingsは米国時間2月16日に,2005年第4四半期および通期の決算を発表した。第4四半期の売上高は1億7700万ドルで前年同期の8310万ドルと比べ113%増加。純損失は2億6830万ドルで前年同期の1億8820万ドルから赤字幅を拡大した。
加入者獲得コスト(SAC:subscriber acquisition cost)は89ドルで前年同期の64ドルから上昇した。マーケティング費用の増加が主な要因。
当期の新規加入者数は89万8315人。2005年末時点の加入者総数は593万2957人で,2004年末と比べ84%増加した。
通期の売上高は5億5830万ドルで前年の2億4440万ドルから128%急増した。SACは64ドルで,前年は62ドルだった。純損失は6億6670万ドルで前年の6億4240万ドルから増加した。
同社社長兼CEOのHugh Panero氏は,「2005年は急成長の年となった」と述べる。同氏によると通期の純増加入者数は270万人強。「2006年末までに900万人に達し,目標とする2010年の2000万人突破を実現できるだろう」(同氏)
同社は第4四半期および通期の売上高急増の要因を「加入者が大幅に増えたことに加え,第2四半期に実施した価格引き上げにより加入者1人当たりの収入が増加したため」と説明した。
なお同社は2006年の業績について,加入者収入が8億6000万ドルに達し,キャッシュ・フローはプラスに転じると見込んでいる。
また同社は,取締役のPierce J. Roberts氏が退任することを同日明らかにした。Roberts氏は2月13日に取締役会会長のGary Parsons氏に退任の意思を伝えたという。
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