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 米国のITガバナンス研究所(ITGI:IT Governance Institute)は,企業におけるITガバナンスの現状について調査した結果を,米国時間3月8日に発表した。それによると,社内におけるIT関連の問題として上位を占めたのは,「ITスタッフの配員」「不十分なROI(投資回収率)」「IT運用上のトラブル発生」などだった。

 調査は,CEOおよびCIOレベルの管理職695人を対象に,22カ国で実施したもの。なおITガバナンスとは,企業でITを適切に導入・運用するための意志決定の枠組みを指す。

 取締役会がITを「毎回」もしくは「定期的に」議題に取り上げるという企業の合計は63%で,2003年の58%より増加していた。しかし,日本ではITが取締役会の議題に上ることは少なく,「毎回」もしくは「定期的に」と回答した企業は26%だった。

 企業戦略におけるITの重要性を尋ねたところ「非常に重要」という企業は57%で,2003年の52%を上回った。しかし,CEOがITガバナンスを統括している企業は24%に過ぎず,本来ならば責任を負うべきではないCIOが統括している企業が33%に達した。また,ITガバナンスの責任者がいないという企業も6%あった。

 ITGI会長のEverett Johnson氏は,「2003年同様,CEOが積極的にITガバナンスに関与していないのは問題だ」と指摘する。「社内のIT資産に関して,最終的な責任を負うのはCEOと取締役会でなければならない」(同氏)

 その他の主な調査結果は次の通り。

・IT部門が社内ユーザーのニーズを把握して,サポートを提供している企業は56%

・米国ではIT関連の問題に対処するために,ITアウトソーシングは効率的でないと考える企業が45%に達し,世界平均の30%を上回った

・IT関連の問題はないとする企業は21%で,2003年の7%より急増した

・ITガバナンスに関するフレームワークを「導入中」,あるいは「導入を検討中」とする企業の合計は41%で,2003年の33%より増加した

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