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 ドイツのSAPは米国時間4月3日に,コンプライアンス・ソフトウエアを手がける米Virsa Systemsを買収する計画を発表した。Virsa社買収により,「異種混合IT環境にわたる確実な法規準拠実施を支援し,リスクおよびコストの削減を実行するためのソリューションを提供していく」(SAP社)。取引はすべて現金で行われ,2006年5月に完了する見込み。買収金額などの詳細は明らかにしていない。

 Virsa社は1996年設立の未公開企業。各種企業システムやレガシー・アプリケーションにおけるリアルタイムの業務管理および監視を行うための製品を開発し,米企業改革法(Sarbanes-Oxley Act)や米国の医療関連データ規格(HIPAA)といった法規の準拠を支援する。300社以上の顧客企業を抱えており,多くがGlobal 1000企業が含まれる。

 Virsa社は米国のほか,英国,ドイツ,インド,オーストラリアに拠点を持つ。買収取引完了後もこれら拠点の事業は継続し,約250人の社員はSAP社米国事業SAP America,あるいは研究部門SAP Labsの各地部署に移管される予定。

 SAP社Product & Technology Group部門プレジデントのShai Agassi氏は,「大手企業は,ガバナンス,リスク,コンプライアンスを統合的に把握できる手法を必要としている。Virsa社の製品は,SAPアプリケーションを拡充し,企業リスク管理の主要ソースになるという当社戦略の重要なコンポーネントとなる」と述べた。

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