米Microsoftは,音声アプリケーション・サーバーの次版「Microsoft Speech Server 2007」のベータ・テストを2006年5月に開始する。Microsoft社が米国時間4月5日に明らかにしたもの。最終版は2006年の終わりごろに利用可能となる予定。
Speech Server 2007は,Windows Server上で稼働するアプリケーション・サーバー。通常の電話向けアプリケーションのほか,マルチモーダル・アプリケーションも動かせる。
音声タグ仕様として,既に採用しているSpeech Application Language Tags(SALT)に加え,新たにVoice Extensible Markup Language(VoiceXML)にも対応する。これにより,既存のVoiceXML 2.1アプリケーションや,「Microsoft Visual Studio 2005」で開発したVoiceXML 2.1アプリケーションを運用できる。
標準構成でIP電話に対応しており,Session Initiation Protocol(SIP)とマルチメディア通信向けのReal-Time Transport Protocol(RTP)という通信方式を採用した。次版には,レポート作成ツール「Speech Server Analytics Studio」とオンライン分析処理(OLAP)ツール「Speech Server Business Intelligence Tools」を搭載する。
Speech Server 2007は,下位層にある中核的なSpeech Server機能を利用する手段として,Microsoft .NET Frameworkベースのアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)「Speech Server API」を用意している。そのため,JavaScriptやC#といったプログラミング言語を使ってアプリケーションを開発できる。
Microsoft社によると,現行版の「Speech Server 2004」は,過去2年間に米国とカナダの企業100社以上が導入したという。「回線ライセンスの販売数は4万本以上で,ユーザーは1カ月当たり1000万回以上の通話にSpeech Server 2004を利用している」(同社)。
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