フィンランドのNokiaと米マサチューセッツ工科大学(MIT)はそれぞれ現地時間4月21日,共同のモバイル向け研究センター「Nokia Research Center Cambridge」の開設を発表した。両者は,最先端の通信技術開発に向けた取り組みで協力する。
同センターは,MITのコンピュータ科学/人工知能研究所(CSAIL)の近くに位置し,MITとNokiaからそれぞれ約20人ずつ研究者を集める。Nokiaの研究部門Nokia Research CenterのJames Hicks氏が同センターのディレクタに就任する。
同センターでは,情報,サービス,周辺機器,センサーなどからなるエコシステムの構成要素にモバイル器機が加わるという構想のもと,現在,複数のプロジェクトの調査に取りかかっているという。
主なプロジェクトには,音声でモバイル器機を操作する手法の研究「Project Simone」,モバイル器機で手書き入力を用いるタスク指向アプリケーション向けフレームワークの開発「MobileStart」,インターネットを通じてさまざまな機器のユーザー同士が安全で簡単にやりとりする手法の研究「MyNet/UIA」などが含まれる。
Nokia Research Center責任者のBob Iannucci氏は,同センターが開発する技術について「向こう5~10年での実用化を目指す」としている。
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