米Red Hat傘下の米JBossは米国時間5月22日,2006年第1四半期の決算総括を発表した。それによると,当期の売上高は目標を上回り,「金融情報サービス,ヘルスケア,通信,小売りなどの分野で同社製品の採用が進み,顧客数も大幅に増加した」(同社)という。
JBoss社会長兼CEOのMarc Fleury氏は,今後の見通しとして「この調子でいけば2006年は昨年より好決算が期待できる」と述べた。
JBoss社は2006年4月に,米Red Hatが同社を買収することで最終合意に達している(関連記事)。Red Hat社傘下に入ることによりJBoss社は,開発および配備コストの削減を求める開発者などに向けた革新的なソリューションを展開できるようになり,サービス指向アーキテクチャ(SOA)への移行が加速すると期待を寄せている。買収手続きは,5月末に完了する。
なお同社は,第1四半期中に経営陣の刷新も行った。新COOには販売マーケティング部門担当バイス・プレジデントのRob Bearden氏が昇格し,同社の共同創設者でCTOのScott Stark氏が技術およびアーキテクチャ部門バイス・プレジデントに就任。欧州事業ジェネラル・マネージャのSacha Labourey氏がCTO職を引き継いでいる。北米地域担当バイス・プレジデントには,エンド・ユーザー向け販売部門バイス・プレジデントのBen Sabrin氏が昇格した。
また同社は,SOA製品群の強化も行っている。3月末にメッセージング・プラットフォーム「JBoss Messaging 1.0」と,アプリケーション・サーバー向けWebサーバー「JBoss Web Server 1.0」を発表した。JBoss Web Serverは現在,まだコミュニティ版だが,近日中に最終版をリリースする見込みだ(関連記事)。
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