WinHEC2006の展示会場で、ワコムが指と電子ペンの両方から入力できるタブレットPCの試作機を展示している(写真1)。このタブレットPCに搭載されている新センサーは、電子ペンの入力を感知する電磁誘導方式のセンサーと、タッチパネルに使用される抵抗膜方式センサーを組み合わせたもの。液晶の表面側に抵抗膜方式センサー、背面に電磁誘導方式センサーを配置している(写真2)。ペン入力と接触入力を同時に感知した場合は、ペン入力が優先される仕組みだ。同社の説明員によれば、「文字入力や描画など、細かい作業にはペン入力が便利だが、Windowsのメニュー操作など直感的な操作には指での操作が向く」。
この技術はマイクロソフトの次期OS、Windows Vista搭載パソコンでの採用を見込んでおり、仕様もVista対応パソコンに合わせたものになっているという。Windows Vistaでは、家庭向けの下位バージョンとなる「Windows Vista Home Basic」を除いて、タブレットPCの機能を標準で搭載している。
ワコムはこの新センサーを今年第4四半期から出荷する予定。年間で15万台の出荷を見込んでいる。