米Nielsen Norman Groupは米国時間5月30日に,企業間取引(BtoB)サイトのユーザー・エクスペリエンスに関する調査結果を発表した。それによると,ほとんどのBtoBサイトが,消費者向けECサイトと比べ使い勝手が著しく劣っているという。
BtoBサイトで予定の作業を完了できた割合が58%だったのに対し,消費者向けECサイトでは66%だった。
Nielsen Norman Group社共同設立者のJakob Nielsen氏は,「ほとんどのBtoBサイトは,顧客のためでなく自分自身に都合よくWebサイトをデザインしており,取引相手を探そうとしてるユーザーが使用する上でたいへんな不便を生じている。企業は(使い勝手の悪い)Webサイトが顧客との関係を悪化させていることに気づいていない」と説明する。
Webサイトのデザインが劣っていれば,その企業の印象も低くなる。悪いデザインと感じさせる主な要素は,「不完全な製品説明」「数が多く,複雑に入り組んだコンテンツ」「分かりにくいナビゲーション」「押しつけがましい宣伝」など。
また,価格情報の欠落は,ユーザーが最も嫌う問題の1つだ。たとえ明確な値段ではなく,価格帯を示すだけでも,ユーザーを次のステップに導くことができる。
さらに,詳細な情報を提供する前にユーザー登録を要求するのも,見込み顧客を逃しかねない。Nielsen Norman Group社は,もっと多くの情報を提供してから,登録手続きに進ませるべきだと述べる。「企業は,ユーザーが連絡先などの機密情報を与えても良いと思えるように,まず信頼関係を構築する必要がある」(同社)
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