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 米国半導体工業会(SIA:Semiconductor Industry Association)は米国時間6月7日,2006年の世界半導体市場に関する展望を発表した。それによると,2006年の売上高は前年比9.8%増の2496億ドルに達する見通しである。SIAは昨年11月の時点で「前年比7.9%増の2450億ドル」と見込んでいたが,携帯電話分野など好調なエンド・マーケットを考慮して,従来予測を上方修正する。

 2006~2009年の半導体業界の見通しは明るいという。SIAは,同業界が2007年に11.0%,2008年に12.0%,2009年に4.0%成長して3230億ドル規模に達するとみる。2005年~2009年の年平均成長率(CAGR)は9.2%となる見込み。

 SIA議長のGeorge Scalise氏は,「エンド・マーケットでは携帯電話,とりわけ第3世代(3G)の機種が急伸している。2006年における世界の販売台数は約10億台に達する見通しで,半導体の消費量に関して言えば,パソコンに次いで2位になる」と述べた。また同氏は,次のように予測する。「携帯電話の他にも,パソコン,デジタル・カメラ,デジタル・テレビ,MP3プレーヤといったエンド・マーケットが2桁台の成長をみせるだろう」(同氏)。

 地域別にみると,アジア太平洋地域の成長が最も著しく,2009年には世界市場の49%を占める見通しである。

 製品カテゴリ別の主な売上高予測は以下のとおり。

・ディスクリート部品:2006年の160億ドルから2009年には189億ドルへと,年平均5.5%で成長
・オプトエレクトロニクス:2006年の165億ドルから2009年には219億ドルへと,年平均10.1%で成長
・マイクロプロセサ:2006年の364億ドルから2009年には460億ドルへと,年平均7.1%で成長
・マイクロコントローラ:2006年の123億ドルから2009年には154億ドルへと,年平均6.3%で成長
・DSP:2006年の90億ドルから2009年には141億ドルへと,年平均16.7%で成長
・MOSロジック:2006年621億ドルから2009年には825億ドルへと,年平均9.3%で成長
・DRAM:2006年の279億ドルから2009年には328億ドルへと,年平均6.4%で成長
・フラッシュ・メモリ:2006年の223億ドルから2009年には311億ドルへと,年平均13.7%で成長

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