米Robert Half Technologyは米国時間6月14日,2006年第3四半期の米国IT雇用に関する見通しを発表した。それによると,米国企業のCIOの13%は7~9月にかけて「人員増強」を計画しており,「人員削減」を考えているCIOはわずか3%だった。合わせて10%の雇用拡大が予想され,前期の予測から2%の増加となる。調査は,100人以上の社員を抱える米国企業から無作為に選んだ1400人以上のCIOを対象に,アンケートを実施したもの。
同社エグゼクティブ・ディレクタのKatherine Spencer Lee氏は「企業の拡大が続き,多くのCIOが新しいプロジェクトや雇用計画の拡張に着手している。そのため,社内スタッフをサポートし,新しい開発プロジェクトを支援できる技術を持つ候補者の争奪戦が激化している」と説明。「雇用市場における競争が激しなっているため,企業は従業員を保持するための取り組みを行う必要がある」と同氏は指摘している。
調査の結果,人員増強を計画しているCIOの44%は「業務拡大」を主な理由に挙げており,「顧客/エンド・ユーザー・サポートの強化」が22%で続いた。企業のIT部門で最も需要のあるスキル(複数回答)としては,79%のCIOが「Windows Server 2000/2003の管理」を挙げている。「ネットワーク管理(Cisco,Nortel,Novell)」が76%,「データベース管理(Oracle,SQL Server,DB2)」が69%で続いた。
地域別にみると,山岳部のCIOは,雇用見込みに関して3期連続で楽観的な見方を示した。19%が「人員増強」を予定しており,「人員削減」を予定しているCIOはゼロだった。同地域は全国平均より9ポイント高い19%の人員増強が見込まれる。
業界別では,「金融/保険/不動産」業界が人員増強に最も積極的だった。CIOの16%が「人員増強」を予定しており,「人員削減」を考えているCIOは1%だった。また,運送業でも14%が「人員増強」を予定しており,「人員削減」の予定はゼロだった。
■2006年第3四半期の地域別IT雇用予測(単位:%) ========================================================= 地域 増加 減少 現状維持 無回答 合計 --------------------------------------------------------- 米国 13 3 84 0 100 ニューイングランド 15 1 82 2 100 中部大西洋 8 3 88 1 100 南部大西洋 9 5 86 0 100 中央北東 9 1 90 0 100 中央北西 14 8 78 0 100 中央南東 14 3 83 0 100 中央南西 21 3 76 0 100 山岳部 19 0 81 0 100 太平洋 19 3 8 0 100 ========================================================= 出典:Robert Half Technology社 ■2006年第3四半期の業種別IT雇用予測(単位:%) ========================================================= 業種 増加 減少 現状維持 無回答 合計 ---------------------------------------------------------- 業種全体 13 3 84 0 100 製造 14 9 77 0 100 専門 14 1 85 0 100 小売り 11 2 87 0 100 卸売り 6 3 91 0 100 金融/保険/不動産 16 1 83 0 100 業務サービス 18 5 77 0 100 運送業 14 0 84 2 100 建築業 5 3 92 0 100 ========================================================== 出典:Robert Half Technology社
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