米国電子協会(AeA)は米国時間6月27日,2004年における米カリフォルニア州全体と同州の主要17都市におけるハイテク産業の雇用状況に関して調査した結果を発表した。
それによると,サンノゼ/シリコンバレーが引き続き同州のハイテク産業中心地であることが明らかになった。2004年における雇用人数は21万4900人。年間平均賃金は同州のハイテク産業都市で最も高い12万6700ドルだった。そのほかの都市は,ロサンゼルス(雇用人数は16万5700人),サンフランシスコ/オークランド(同15万6700人),サンディエゴ(同9万9900人),オレンジ郡(9万7700人)が続いた
同州のハイテク産業では,2004年に1万600人が解雇されており,2003年の6万7800人を下回った。サンノゼ/シリコンバレーでは,2004年に1万500人が職を失っている。その一方で,サクラメントでは1300人,リバーサイド/サンベルナルディーノでは1000人の新規雇用を生み出した。そのほかにも,フレスノ,サンタバーバラなどで新規採用が行なわれた。
雇用人数を16のハイテク部門別にみると,サンノゼ/シリコンバレーは8部門で首位を獲得した。ロサンゼルスは5部門でトップに立ち,15部門でトップ5に入っている。サンディエゴは2部門で1位となり14部門でトップ5に入った。オレンジ郡はすべての部門でトップ5に入りを果たした。
地理的にみると,同州のハイテク産業は州全体に広がっている。従業員数を南北で比べると,北部が43万9000人,南部が41万8000人で大きな隔たりはなかった。州全体を通じ,ハイテク産業の平均年間賃金は,一般的な民間企業と比べて大幅に高い。州の平均技術賃金は9万600ドルで,一般的な民間企業の平均より106%高かった。
AeAの会長兼CEOのWilliam Archey氏は「カリフォルニア州は引き続きハイテク産業にとって,事業活動,施設の設置,革新的な製品とサービスを生み出すために有利なロケーションである」とコメントしている。同氏によれば,同州はハイテク・バブル崩壊の影響を受け,ベンチャー・キャピタル投資が減少したが,現在は成長する方向に向かっている。しかし,州や米国レベルで引き続き雇用を増やすために,インフラの向上や学校における数学や科学といった教育への取り組みが必要だと指摘している。
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■変更履歴 3つ目の段落中の「2003年の6万7800人を上回った」を「2003年の6万7800人を下回った」に訂正しました。 5つ目の段落中の「州の平均技術賃金は90万600ドル」を「州の平均技術賃金は9万600ドル」に訂正しました。 [2006/06/29 20:38] |