米Forrester Researchはオランダで現地時間7月4日,欧州のオンライン小売市場に関する調査結果を発表した。それによると,同市場の売上高は2006年に1000億ユーロ(約1280億ドル)を突破し,2011年には倍以上の2630億ユーロ(約3360億ドル)に拡大する見込み。
欧州のオンライン・ショッピング・ユーザーは過去2年間で37%増えており,1人あたりの購入金額も244ユーロ(2003年末)から268ユーロ(2005年末)と10%増加した。「総合的にみると,欧州オンライン小売市場は過去2年で50%成長したことになる」(Forrester Research)。
国別にみた場合,英国が首位を維持し,2006年の430億ユーロ規模から2011年には欧州市場全体の29%に相当する760億ユーロ規模に達する見込み。1人あたりの購入額は2006年の1744ユーロから2001年には2410ユーロに伸びる。2位はドイツで,1人あたりの購入金額は2006年の786ユーロから2011年には 1441ユーロに増加する。
フランスは英国およびドイツを上回る成長率をみせる。2011年までに3倍以上拡大し,390億ユーロ規模に達する見通しである。
オンライン小売販売の急成長の背景には,品ぞろえの多様化と商品比較サイトの普及がある。CDや書籍,航空券などのオンライン購入は一般的になっているが,今後5年で最も急速に伸びるのはアルコール飲料(成長率283%),スポーツ用品(同245%)だ。ただしオンライン小売市場全体に占める割合は,合計で4%程度にとどまる。
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