米MicrosoftのCEOであるSteve Ballmer氏は米国時間7月11日,マサチューセッツ州ボストンで開催中のパートナ向け年次会議「Microsoft Worldwide Partner Conference 2006」において,「Windowsのアップグレードを長期間待ってもらうことは二度とない」と約束した。Ballmer氏は,当初の予定より3年以上遅れ,前バージョンであるWindows XPのリリースから5年以上たって出荷する予定の「Windows Vista」に言及した。
Ballmer氏は「Windows Vistaの開発は長期化したものの,大ヒットすることは間違いない」と述べる。「私にとって重要なのは,『今後は,Windowsのリリース間隔がWindows XPとWindows Vistaのあいだほど開くことは決してないので安心してください』と,当社のパートナに話すことだろう。期待してもらいたい。今回このような状況になった経緯は調査済みだ。ただ,ただ,信頼してほしい。二度とこのような空白期間は作らない」
Microsoftは,2006年10月の終わりにWindows Vistaを完成させ,企業顧客向けボリューム・ライセンスを11月に出荷するという計画をいまだに変えていない。消費者向けと小売用は,現在も2007年1月に利用可能とする予定だ。しかし,一種のWindows Vista関連製品と考えられる「2007 Microsoft Office system」の開発がこのところ遅れている状況から,「MicrosoftはWindows Vistaの計画をまたもや遅らせる」という見方が多い。
一方,Microsoft会長のBill Gates氏は南アフリカのケープタウンで開催した別のパートナ向け会議に出席し,「Windows Vistaを予定通(2007年)1月にリリースできる確率は80%」しかないと発言した。「完全な製品を出す必要がある。ベータ・テストのフィードバックから『リリースに向けた準備が整っていない』ことが分かれば,私は喜んでスケジュールを遅らせる」(Gates氏)