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 欧州連合(EU)の欧州第一審裁判所は,ドイツBertelsmannとソニーの音楽事業統合を承認した欧州委員会(EC)の判断が無効であるとする判決を下した。ECがベルギーで現地時間7月12日に明らかにしたもの。

 裁判所は「統合前に両社事業を合わせて寡占状態が存在しなかったこと,あるいは統合後に寡占状態を招く危険性がないということを,ECは証明しきれていなかった」と説明した。

 Bertelsmannとソニーは,両社音楽事業を統合した新会社Sony BMG Music Entertainment(Sony BMG)の設立計画を2004年1月9日にECに報告。ECは2004年5月24日に,統合計画が欧州共同体法で容認できる範囲ではないことを通知したが,審理を行った結果,2004年7月18日に統合計画を承認した。

 しかし2004年12月3日に,独立系音楽制作会社の団体Independent Music Publishers and Labels Association(Impala)が欧州第一審裁判所にECの承認取り消しを求める申し立てを行った。

 ECは今回の判決に対して欧州司法裁判所に控訴することを検討している。

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