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 米IBMは米国時間8月9日,医療情報の電子的な交換を支援するソフトウエアをオープンソース・コミュニティに提供したことを明らかにした。同社の技術提供は,米国の医療現場における電子カルテ・システムの導入促進を目的としている。

 同社が,統合開発環境Eclipseの開発を進める非営利団体Eclipse Foundationのプロジェクト「Open Healthcare Framework(OHF)」に提供したソフトウエアは,医療システムに存在する孤立した“情報の島”を医療情報交換(HIE:Health Information Exchange)システムに接続するメカニズムを提供するもの。プライバシを保護しながら医療と研究のプロセスを向上させるために,これらの情報を統合/分類できるアプリケーションを作成できるようになるという。

 同社Healthcare and Life Sciences Industry部門ジェネラル・マネージャのDan Pelino氏は,「全米を通じて相互運用可能な電子医療情報インフラを構築する場合,独自の医療ITシステム内に格納したカルテにアクセスできる手段の提供が最も大きな課題である」と説明。「OHFを通じて当社のHIE技術におけるクライアント側のコンポーネントを提供することにより,この問題の解消に役立ちたい」とコメントしている。

 同社の研究開発部門であるIBM Researchは同日,医療分野の顧客やビジネス・パートナとの協業を促進するために,医療とライフサイエンスの研究開発に取り組む「Healthcare and Life Sciences Innovation Center」を設立したことも明らかにしている。

 米Center for Information Technology Leadership(CITL)によれば,米国全体で電子的に医療情報を交換するシステムを導入することにより,現行の医療経費を5%削減できるという。このようなシステムの導入により,より正確な適時診断と治療の向上も期待できるとしている。

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