米Sun Microsystemsは,暗号化機能を付加可能な新型テープ装置「Sun StorageTek T10000」と,同社としては初めての仮想テープ・ライブラリ(VTL)製品「StorageTek VTL Plus」を米国時間9月13日に発表した。
StorageTek T10000は,暗号化オプションを追加すると,データの暗号化と復号を直接実行できる。使用しているOSやアプリケーション,ストレージなどの種類を問わず,AES-256方式の暗号化を施してデータをバックアップできる。Sunでは「(暗号化/復号しても)バックアップやリストアの処理時間には影響しない」としている。対応OSは,Solaris,z/OS,Windows。
Sunは,StorageTek T10000で使う暗号化鍵を管理するために,「Sun Ultra 20 Workstation」ベースのアプライアンスと鍵管理ソフトウエア「Key Management Software」を組み合わせ,「Sun StorageTek Crypto Key Management Station(KMS)」として提供する。
StorageTek VTL Plusは,「Sun Fire」サーバーと「Solaris 10 Operating System(OS)」ベースのVTL装置。処理性能が30%向上しており,バックアップに必要な時間を短縮できるという。さらにSunは「米EMCや米IBMなどほかの大多数のVTLに比べ,MTBR(平均的な修理間隔)は2倍長い」と説明する。
価格は,StorageTek T10000の3万7000ドルから,暗号化オプションが1テープ・ドライブ当たり5000ドル,StorageTek KMSが導入サービス込みで4万5000ドル,StorageTek VTL Plusが14万ドルから。
またSunは同日,新しいサーバーやワークステーションなども発表した。各モデルの概要は以下の通り。
- 「Netra T2000」:マルチスレッド化技術「CoolThreads」対応のブレード・サーバー。「UltraSPARC T1」プロセサを搭載し,合計32個のスレッドを同時に処理できる。9995ドルから
- 「Sun Fire T1000」:ワークグループ・サーバー。プロセサは「UltraSPARC IIIi」。2995ドルから
- 「Sun Fire V125」:ワークグループ・サーバー。2195ドルから
- 「Sun Ultra 25 Workstation」:低価格ワークステーション。主要ソフトウエアが付属する。2895ドルから
- 「Sun Secure Application Switch N1216」:Sun Fire製品系列向けスイッチ。2万995ドルから
さらにSunは,Solaris 10 OSと「Solaris Trusted Extensions」を組み合わせた構成で,セキュリティ評価に関する国際規準Common Criteria認定のLabeled Security Protection Profile(LSPP)で,評価保証レベル(Evaluation Assurance Leve1)4+取得を目指して,現在評価を受けているという。
[発表資料(ストレージ製品)]
[発表資料(サーバー/ワークステーション)]
[発表資料(その他)]