米Multimedia Research Group(MRG)は米国時間10月12日,IPテレビ(IPTV)サービス市場に関する予測を発表した。それによれば,IPTVサービス加入者数と売上高は,欧州とアジアにおいて引き続き上昇するという。
同社によれば,世界のIPTVサービス加入者数は,2006年に800万人に達し,2010年末までに5050万人まで増加するという。売上高は2010年に167億ドルに達し,その内訳はサービスが128億ドル,システムとソフトウエアが39億ドルになるという。
欧州とアジアでは,IPTVサービスの成長の大部分は,既存の大規模な通信事業者がけん引しており,北米では小規模な独立系IPTVプロバイダが中心になっているという。フランスのFrance TelecomやスペインのTelefonica,香港のPCCWといった既存の通信事業者は,現在およそ150万人にIPTVサービスを提供している。MRGは,この数が今後も大きく成長すると予想している。イタリアのFastWeb,フランスのFreeとNeufといったIPTVプロバイダもサービス加入者数を伸ばしているという。
MRGのIPTV担当ディレクタのBob Larribeau氏は,「現在,IPTVの成功を共有していないプロバイダは,米Microsoftのソフトウエアを選択したグループだ」とコメントしている。Microsoftの同市場への対応の遅れは,とくに北米市場における見通しにマイナス影響を与えているという。同氏によれば,米AT&T,カナダBell Canada,ドイツDeutsche Telekom,スイスSwisscomなどは,Microsoftのソフトウエアを待っている状態にあるという。
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