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 米Microsoftは11月2日(米国時間),「Windows Vista」用EULA(エンド・ユーザー使用許諾契約書,End User License Agreement)の制約が厳しすぎるという苦情に対応し,ライセンスを変更すると発表した(関連記事:Windows Vistaのライセンス体系が変更,マニアに厳しいものに)。変更後のライセンスは,制限の緩い「Windows XP」に近くなる。

 変更前のWindows Vista用EULAには,パッケージ版の購入者が「同時に別のデバイスへ」Windows Vistaを割り当て直せると書かれていた。それが今度は「Windows Vistaをアンインストールし,自分で使うほかのデバイスにインストールできます。デバイス間のライセンス共有が目的の場合は,ほかのデバイスにインストールできません」となる。

 Microsoftは11月2日に行った著者との会談で,新たなライセンス条項は「パッケージ版Windows Vistaは,1つ購入すれば何回でも好きなだけ割り当て直せる」という意味だと説明した。つまりWindows Vistaを1つ購入し,古いパソコンからアンインストールしさえすれば,パソコンからパソコンへ限りなく移動できるのだ(訳注:ライセンスの移動のことをマイクロソフトでは「移管」と呼んでいる)。Microsoftによると,変更前のライセンスは海賊版対策だったが,マニア・コミュニティから寄せられた苦情に対応するためこの変更を加えたという。

 MicrosoftがWindows Vista用にWindows XP用EULAから変更したライセンスは,インターネットの情報通や記者がその意味を憶測したことで,10月に大きな議論を巻き起こした。しかしMicrosoftによると,「ユーザーを制限する意図は全くなく,これまでのWindowsライセンスにあったあいまいな文章を明確化するだけ」という。Microsoftは,「Windows Vista用EULAにある問題の条項はごく一部のユーザーにしか当てはまらない」とも主張した。さらに,今もその主張を続けている。ほとんどのWindowsユーザーは,新しいパソコンの付属品としてWindows Vistaを入手する。こうして手に入れたライセンスは,いかなる条件でも移管できない。店頭でパッケージ版Windowsを購入するユーザーのうち,2台目のパソコンにWindowsを移管する人は極めて限られる。

 Microsoftの関係者は著者に「ポリシー変更の影響を受ける顧客は少ないが,パッケージ版の購入者が適切なバランスに気付いてくれると楽観している」と話した。「ハードウエア・マニアは,パソコンをアップグレードしたり新しいパソコンにライセンスを移管したりする際の自由裁量が得られる。同時に,当社は海賊行為からソフトウエアを守るという意図を明確化できる」(Microsoftの関係者)