米Hewlett-Packard(HP)は米国時間11月16日に,2006会計年度第4四半期(2006年8~10月)および通期(2005年11月~2006年10月)の決算を発表した。第4四半期の売上高は246億ドルで前年同期比7%増加(為替の影響を調整した場合は6%増)となった。GAAPベースの純利益は17億ドルで同308%増。希薄化後の1株当たり利益(EPS)は60セントで同329%の大幅増益となった。営業利益は19億ドル。
リストラ関連費用などを含めた非GAAPベースの純利益は19億ドル,希薄化後EPSは68セント,営業利益は22億ドルだった。
なお,GAAPおよび非GAAPベースともに当期の数字には株式報酬費用が含まれる。
ちなみに同社は前年同期に,人員削減に伴う10億ドル超の特別損失を計上していた(米メディア)。
2006会計年度通期の売上高は前年度比6%増の917億ドル。GAAPベースの純利益は同158%増の62億ドルで,希薄化後EPSは同166%増の2ドル18セント。
■2006会計年度第4四半期および通期の業績
06会計年度 Q4 |
05会計年度 Q4 |
前年同期比 通期 |
06会計年度 通期 |
05会計年度 | 前年度比 | |
売上高 | 246億ドル | 229億ドル | 7% | 917億ドル | 867億ドル | 6% |
GAAPベースの 営業利益率 |
7.7% | 1.0% | 6.7pt | 7.2% | 4.0% | 3.2pt |
GAAPベースの 純利益 |
17億ドル | 4億ドル | 308% | 62億ドル | 24億ドル | 158% |
GAAPベースの 希薄化後EPS |
0.60ドル | 0.14ドル | 329% | 2.18ドル | 0.82ドル | 166% |
非GAAPベース の営業利益率 |
9.0% | 7.6% | 1.4pt | 8.0% | 6.4% | 1.6pt |
非GAAPベース の純利益 |
19億ドル | 15億ドル | 27% | 68億ドル | 47億ドル | 44% |
非GAAPベース の希薄化後EPS |
0.68ドル | 0.51ドル | 33% | 2.38ドル | 1.62ドル | 47% |
当期の業績を地域別で見た場合,米大陸の売上高は108億ドル(前年同期比8%増),EMEA(欧州/中東/アフリカ)は97億ドル(同7%増),アジア太平洋地域は40億ドル(同6%増)だった。
事業別では,個人向けシステム事業の売上高は前年同期比10%増の78億ドル。ノート・パソコンが同24%成長したが,デスクトップ・パソコンは横ばいだった。製品出荷台数は同16%拡大した。画像処理およびプリンティング事業の売上高は同7%増の73億ドルで,プリンタ出荷台数は同17%増加した。企業向けストレージおよびサーバー事業の売上高は47億ドル(同4%増),サービス事業は41億ドル(同5%増),ソフトウエア事業は3億4900万ドル(同14%増),金融サービス事業は5億4500万ドル(同6%増)となった。
同社は今後の見通しについても明らかにした。2007会計年度第1四半期(2006年11月~2007年1月)の売上高を241億~243億ドルの範囲,GAAPベースの希薄化後EPSは55~57セントの範囲を見込む。通期の売上高は約970億ドル,GAAPベースの希薄化後EPSは2ドル28セント~2ドル33セントと予測している。
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