PR
写真1●ITU Telecom World 06 Forum Advisory Committee & Commissionerのアンソニー・S.K.ウォン副会長,中国の王旭東・情報産業部長(大臣),香港政府のヘンリー・タン財政長官,ITUの内海善雄・事務総局長,欧州委員会のビビアン・レディング情報社会・メディア担当委員,アジア・パシフィック・テレコミュニティのAmarendra Narayanエグゼクティブ・ディレクター
写真1●ITU Telecom World 06 Forum Advisory Committee & Commissionerのアンソニー・S.K.ウォン副会長,中国の王旭東・情報産業部長(大臣),香港政府のヘンリー・タン財政長官,ITUの内海善雄・事務総局長,欧州委員会のビビアン・レディング情報社会・メディア担当委員,アジア・パシフィック・テレコミュニティのAmarendra Narayanエグゼクティブ・ディレクター
[画像のクリックで拡大表示]
写真2●中国の王旭東・情報産業部長(大臣)「中国のICT産業のポテンシャルは巨大」と力説
写真2●中国の王旭東・情報産業部長(大臣)「中国のICT産業のポテンシャルは巨大」と力説
[画像のクリックで拡大表示]
写真3●「ブロードバンドはムーアの法則を超えた」--内海ITU事務総局長
写真3●「ブロードバンドはムーアの法則を超えた」--内海ITU事務総局長
[画像のクリックで拡大表示]

 香港で開催中の「ITU TELECOM WORLD 2006」の初日,会場内で「Living the Digital World」と題したオープニング・フォーラムが開催された(写真1)。同フォーラムには中国の王旭東・情報産業部長(大臣)やITUの内海善雄・事務総局長,香港政府のヘンリー・タン財政長官,欧州委員会のビビアン・レディング情報社会・メディア担当委員など,各国政府・機関の幹部が参加。情報通信技術(ICT)に対するそれぞれの見解を語った。

 中国の王旭東・情報産業部長(大臣)は「中国はまだ発展途上国だがICT産業のポテンシャルは巨大」と力説(写真2)。その証左として10億人の電話ユーザーがいる点などを挙げた。中国政府はNGN(次世代ネットワーク)で,固定電話とモバイルなどの融合に取り組むとし,「ICTのインフラ投資やビジネスを積極的に促進する」と強調した。

 香港政府のヘンリー・タン財政長官は「知識ベースの経済では知的所有権の保護が大切である」と述べ,昨年,香港では世界で初めてP2Pのファイル共有ソフト「BitTorrent」のユーザーが著作権侵害で逮捕された事件を紹介した。また,タン長官はブロードバンドの普及によって,顧客サービスやバックオフィス業務のオフショアへの移行が可能になったと指摘。オフショアでのICTシステムが急拡大していると述べた。さらに,「オフショアはコスト削減だけではなく人材のスキル不足も補える」点を強調。実際,香港は人材資源のスキル不足を広東エリアでのオフショアで補い,バリュー・チェーンも形成できているとした。

 ITU TELECOM WORLDの開催場所がスイスのジュネーブから香港に移ったことを13世紀に中国を旅行したマルコポーロにたとえるのはITUの内海善雄・事務総局長。「香港市民はもっとも熱烈な携帯電話ユーザー。また,香港は『IPTV』など新サービスの実験室になっている」と語った。

 内海事務総局長は「ブロードバンドはムーアの法則(18カ月ごとにCPUの性能が2倍になる)よりも速く成長している。同じコストで15カ月ごとに容量は2倍になっている」と指摘,通信産業の急速な発展を強調した(写真3)。2006年までに世界の166カ国でブロードバンドの商用サービスが提供され,2億1600万の固定ブロードバンド・ユーザー,6100万のモバイル・ブロードバンド・ユーザーがいるという。加えて,そのブロードバンドの上で「MySpace」や「YouTube」のようなSNS,「エバークエスト」のようなオンライン・ゲーム,「Wikipedia」のようなユーザー作成型コンテンツといったサービスも活発化していると発言した。

 欧州委員会のビビアン・レディング委員はICT市場のオープン性に言及した。同委員は「ICT市場は経済的な面だけではなく,文化や政治的な側面も重要だ。このボーダレスな市場は国籍や出身に依存しない自由なものだと信じている」と述べた。そして香港はそのようなボーダレスな市場を先取りしている都市であると語った。