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 米QUALCOMMは米国時間12月3日に,2件の半導体事業買収について明らかにした。無線LAN技術の米Airgo Networksを現金取引で買収し,米RF Micro Devices(RFMD)からはBluetooth資産の大半を取得する。これにより,同社の中核である無線技術の拡充を図る。

 QUALCOMMのCDMA Technologies部門プレジデントであるSanjay K. Jha氏は,「今後もモバイル向けブロードバンドにおける主導的地位を拡大し,統合的な機能を備えたチップセットをパートナに提供する」と述べた。

 Airgoは無線LAN技術に関する知的資産とリソースを抱えており,アクセス・ポイントやノート・パソコンのメーカーに製品を供給している。QUALCOMMはAirgoの802.11a/b/gおよび802.11n技術を一部のMobile Station Modem(MSM)チップセットに組み込むほか,小型家電向けチップセット・プラットフォーム「Snapdragon」にも採用する計画である。

 また,RFMDのBluetooth資産については主にサンディエゴの拠点を獲得し,Bluetooth Enhanced Data Rate(EDR)技術を自社のMSM参照デザインに取り入れる。

 QUALCOMMはいずれの買収金額についても明らかにしていないが,RFMDのプレス・リリースによるとRFMDのBluetooth資産獲得には3900万ドルを支払う。

 両買収は,2006年12月末までに取引を完了する見通し。QUALCOMMは,2件の買収がプロフォルマ・ベースの1株当たり利益に与える影響について,2007会計年度(2007年9月期)に約4セントの減少,2008会計年度(2008年9月期)に若干の拡大を見込んでいる。

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