行政(国・自治体)、電気やガスなどの公益企業、鉄道など公共性の高い企業は、私たちの生活に欠くことのできないサービスを提供している。日本ではまだ公共セクターにはCRMの概念がほとんどないが、米国では非常に発達しつつある。

 例えば「ヘルスケア・マーケティング」だ。医療や介護は、顧客たる患者との継続的な関係を抜きには考えられない。すでに診療記録を軸にした「Patient(患者) Relationship Management」---つまりPRMという概念が確立しつつある。一方、米国の政府や自治体はコンタクト・センターを活用しており、もはや住民サービスを提供するのに欠かせなくなっている。

 ただし日本の公共セクターに“光”がないわけではない。こうした考え方を導入しようという動きがいくつか見られる。今年は萌芽とも言える事例が出てくるだろう。

コンタクト・センターの再構築始まる
 コンタクト・センターも仕切り直しが始まりそうだ。新しいニーズに合わせてコンタクト・センターを作り直す企業が増えている。また、地方へのコンタクト・センターの誘致も相変わらずし烈だ。企業間のビジネスにコンタクト・センターを活用する動きも見られる。この辺りの動きをレポートしていきたい。

日本のCRMソフト市場に新規参入の動き
 今年、マイクロソフトはCRMソフトを日本に投入する予定だ。この動きが象徴するように、日本のCRMソフト市場はまだ充足されていない。特に、中小企業向けのコンタクト・マネジメントを実践するためのソフトは足りない。きちんと戦略を練れば、市場に参入しユーザーの支持を得られる可能性は十分にある。いくつか参入の兆しがあるので、それも継続的に紹介していく。

CRM製品のユーザー企業
 企業が生き残るためには、CRMの導入と適用が避けられない。過去私がコンサルティングしてきた企業を見ていると、CRMが成功するか“野ざらし”になるかは、CRMに取り組む際の動機や組織風土が大きくかかわる。この点を取材と調査を通じて、再発見していきたい。特に、CRM製品を販売している企業のCRMには格別の関心がある。紺屋の白袴になってはいないかと。

ぜひ双方向で!
 私は、人と会話するということで触発されて手掛かりを得ている。CRM Watchdogについての意見、反論、情報を本記事のコメント欄や crm_watchdog@yahoo.co.jp に遠慮なくお寄せいただきたい。すべてにお返事を差し上げるのは難しいが、可能な限り対応させていただくよう心がける。

 昨年、IT Proを通して多数のご意見や情報を寄せていただいた。2006年はCRMが大きく動くことを予感している。