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 クライアントにCRM分野のレポートを書くために,私は日米さまざまなソフト・ベンダーのWebサイトを閲覧している。すると気が付くのが,ベンダーが顧客に訴えかけているメッセージは,すなわち顧客のレベルを表しているということだ。もう少し言うと,残念ながら米国の顧客の方が,日本の顧客よりもCRMの成熟度は高い。

 例えば米Microsoftとマイクロソフト日本法人を見比べてみよう。米Microsoftは,「Small Business Center」という中小企業に向けて自社製品を紹介するWebサイトを開設している。一方,マイクロソフト日本法人は「スマート・ビジネス・センター」というサイトを開設している。

 二つのWebサイトを比較して私が得た感触は,次のようなものだ。米国のサイトは,IT技術だけでなく,それを利用することによって得られるベネフィット(利便性)を強調している。しかし日本のそれは,IT技術製品の広告宣伝の色合いが強く残っている。

 しばしば英語では「enabler(エナブラー)」という表現を使う。「何かを可能にする」,あるいは「実現を予感させる」という意味である。米国のサイトでは、「顧客がCRM enabler(CRMの実現を予感させるもの)を求めている」ことを前提に、広告宣伝のコピーが書かれているわけだ。

 日米のマイクロソフトそれぞれが持つ市場の現況認識が、そのままWebサイトに表れていると言えよう。