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 社長ブログ・企業ブログが黎明期にある今,ちょっと気の利いたブログを始めると,新聞や雑誌の取材申し込みがあるという「パブリシティの好循環」が働いているようです。例えば,去る3月14日の日経産業新聞に,社長ブロガー磯部成文さんが率いる水泳・健康・介護用品メーカー「フットマーク」の全社ブログ化計画が大きく紹介されました。10年ひと昔といいますが,ちょっとしたホームページを作っただけでマスメディアに紹介された10年前をほうふつとさせます。

社長ブログをなぜ記者が探しているか?

 なぜ社長ブログが紹介されやすいのか,懇意の記者・編集者に尋ねてみますと,ブログというテーマが先行しながら,好事例が少ないからだそうです。たしかに,IT系ベンチャーやネット店長のブログは見つかっても,大企業や伝統的な中堅中小企業の社長ブログを探すのは現状では一苦労かもしれません。

 また,社長ブログを探す理由は,ブログ自体を紹介したいだけではないそうです。そこに書かれた新しい商品やサービスなどの最新ニュースを知りたいからだと教えていただいて,なるほどと納得いたしました。

 先日も,社会経済生産性本部の朝食会で,大企業のCIOやシステム担当者の前で,「ブログ道」のお話をする機会がありました。その時,ブログをご自身でやっている方は,わずか2人。経営者ブログがある会社にいたっては,大手運送業の会長さんの1事例だけでした。しかし,それは社内限定公開のイントラブログなのだそうです。

 どうやら,社長ブログを取材したいマスメディアの方々の需要と,ブログを書く社長の供給とに,深刻なミスマッチがあるわけです。だからこそ今!社長ブログを書き始めるチャンスだとも言えます。

社長が書くのにふさわしいブログサービスがない

 しかし,社長ブログを今書けば「大いなるチャンス」だと経営者が気づいても,そこには大きな問題がありました。社長が情報発信をするのにふさわしい場が用意されていなかったのです。

 「社長ブログは自社のホームページに作ればいい」とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。しかし,それでは,もともと御社とおつきあいがあるかご関心がある方への,限られた情報発信にとどまってしまうかもしれません。広大なネットの大海で,自社ホームページという孤島にいくら家作を増築しても,それは「ひとつの点」の上での展開にすぎません。これからのネット上の陣取り合戦は,いわば囲碁のように広い陣地の要所要所に布石を打つ「面の戦略」が重要になるのです。

 そこで私自身は,これまで,楽天ブログとココログで,自身のブログを書いてまいりました。無料であること,会員がたくさんいること,検索エンジンにも強いことなど,長所は多々あります。ですから,弊社の社員も含め,多くの個人には,こうしたサービスをお勧めしてきました。しかし,経営者がブログを書く場合には,いくつか問題点があるのです。

人に埋もれず,優良顧客・キーマン・記者と出会えるブログが必要

 ブログ情報はよく玉石混交と言われますが,楽天ブログやココログといった無料サービスはまさに情報のるつぼです。活気があり人はたくさん往来しますが,そこは言うなれば「アメ横」のような場所なのです。高級ブランド品もあれば偽物もあり,数の子もあればキムチもある。

 総じて,お客様は安くてうまそうなものを,普段着に下駄履き姿でやってきます。その会員の多くは,実名も所属もプロフィールも明らかにしていませんから,人も情報も信用できるかどうかは,個々の判断に委ねられるのです。ただし,通行客が多いので,読者を増やし,ブログを書く励みを得るには良いかもしれません。

 しかしながら,経営者自ら商品にこめた熱い思いを語るときに,そこがふさわしいかと言われれば,首をかしげる経営者も多いでしょう。アメ横の路上でたくさんの通行人にめがけて大声で話すのと,銀座の百貨店の特選フロアでしかるべきVIPに静かに語るのでは,社長の心意気や話す内容だけでなく,聴く人の質と意識もおのずと違ってくるはずです。

 また,新商品や新サービス発表の記者会見をするのにも,自社や地元公民館の会議室で行う人はいないはずです。やはり,マスメディアの方々が興味をもって集まる「記者クラブ」で実施しなくては効果が上がりません。

 つまり,読者の絶対数こそ絞られるかもしれませんが,志のある経営者,経営者を取材する記者・ライター,貴重な知見を共有することをいとわない弁護士・会計士・中小企業診断士などが集まる「特別な場所=専用ブログ」が必要なのです。

オーナー社長のため歴史あるビジネス誌「経営者会報」と連動

 そこで,この1年間,「社長の社長による社長のためのブログ」を作ってほしいと,経営者向けの雑誌やメディアを持つ縁者にリクエストしつづけてまいりました。いわば「良いブログ記事が,そのままプレスリリースになり,雑誌記事になる」というコンセプトです。多くの縁者が賛同してくださり,各メディアのキーマンにも諮ってくださったので,本当に感激いたしました。しかし,少々時代を先取りしすぎたかもしれません。なかなか実現は難しそうでした。

 その中で,6万人の経営者が予約購読する月刊誌「経営者会報」が名乗りを上げてくださいました。昭和34(1959)年創刊という伝統を誇る雑誌は,特にオーナー社長が愛読している点が,とても重要なのです。社長ブログは絶大な効果が期待できる反面,発言に多大なリスクが伴います。ですから,まず率先して取り組むのは「覚悟」のあるオーナー社長だと思うからです。

 通常は,歴史ある雑誌の編集長にとって,こうしたネットサービスはいわば新しいライバルでもあり,目の敵にされることも少なくありません。しかし,同誌の加藤年男編集長は,即座にその価値を認めてくださり,むしろ積極的に相乗効果を図ろうということになりました。

 そして,懸案のブログのシステムやサーバー管理などはNTTデータの津田博史さんが,デザインや初期設定サービスはシンフォニックの中島淳一さんが,それぞれのリスクで担当してくださることになりました。

 かくして,それぞれの強みを持つ3社の共同プロジェクトとして「経営者会報ブログ」が4月よりスタートすることになったのです。ここでは,私がこうあって欲しいという機能が,かなり実現されています。

毎日経営者会報の記者が目を通す「バーチャル記者クラブ」

 この「経営者会報ブログ」最大の特長は,会員経営者のブログ記事を,毎日経営者会報や企業実務などの記者たちが読んでくれるということでしょう。わざわざプレスリリースを作らずとも,興味深いブログ記事を書けば,これまで500人以上の経営者を取材してきた酒井俊宏記者をはじめ編集部の目に留まるのです。まさに,経営者会報ブログは,まったく新しい「プレスリリース受け渡しシステム」であり,「バーチャル記者クラブ」だと言えましょう。

 こうして優れた記事は,経営者会報のトップページや編集部ブログに「本日の特選ブログ」として紹介されます。当然ながら,経営者ブログのお手本として注目されますので,アクセスも読者も増えることになるでしょう。

 このおすすめ記事は,編集部ブログに原則として永久保存されます。そこで,自社のホームページや,ご自身のブログに,「経営者会報【特選ブログ】に選ばれました」と記して,相互リンクすることもできましょう。それがいずれ社長ブログの世界における勲章の一つになるかもしれません。

他社メディアの記者も有効活用できるオープンな仕組み

 さらに,経営者会報ブログを,例えば日経新聞,日経ベンチャーなど他社の記者がチェックして,取材対象を探すこともあるでしょう。社長自らが実名公開で発信し,しかも経営理念,営業販売といった共通のカテゴリーで記事が整理されているので,情報を探しやすいからです。

 驚くことに,こうしたライバルのオープンな活用を,経営者会報ブログの事務局は,むしろ歓迎しているそうです。例えば先日,日経記者の長島芳明さんから,設備投資動向の取材を受けた際,社長ブログメンバーに,こうした質問を一括でできれば便利だという話になりました。その提案を,経営者会報ブログ事務局にお話をしたら,即座に快諾していただきました。

 おそらく,ブログ公認記者・編集者というようなリンク集やブログができて,そこで実名公開で経営者に公開質問,公開取材を繰り広げることになるでしょう。すなわち,経営者会報ブログは,経営者の動向に関心がある記者なら,誰でも参加できる「オープンな記者クラブ」に進化しそうです。参加経営者の顔ぶれと同様に,この「バーチャル記者クラブ」メンバーの量と質が高まれば高まるほど,「バーチャル記者クラブ」の価値が上がるでしょう。

毎月の雑誌記事と連動する「バーチャル編集会議」

 それから,経営者会報誌には,「後継者問題」「IT活用」といった毎月の特集記事があります。今後は,特集記事のテーマが決まった段階で,ブログ会員にお知らせメールが届くことでしょう。

 次号の特集記事のテーマが,そのまま「経営者ブログ:今月のお題」になるからです。例えば,「次号のテーマは後継者問題です」というお知らせが届いたら,ご自身のお考えやご苦労談・成功事例などをブログに書いて,編集部ブログにトラックバックいたします。

 トラックバックされた「お題への返信ブログ」を,担当記者が読んで,これはというブログを書いてくださった経営者を取材先に選ぶのです。そして,今度は記者が実際に会社を訪問して,リアルな取材を行い特集記事が完成するのです。

 これまでは,どうしても経営者雑誌に登場する経営者は限られていました。しかしながら,記者の方々にお聞きしますと,本来は,まだ知名度は高くなくとも,企業規模が小さくとも,志高く優秀な経営者に取材対象を広げたいそうです。ただ,限られた時間の中で,ついついこれまでにメディアに登場された経営者や,旧知の経営者に取材をしてしまう傾向があるとのこと。

 しかし,こうした特集記事と社長ブログが連動する仕組みがあれば,有名かどうか,記者が知り合いかどうかに関わらず,すぐれた経営を行い,ブログで情報公開をしている経営者が有利になるはずです。

 さらには,積極的な社長ブロガーから,「次は,こんな特集記事をテーマにしてほしい」というリクエストが寄せられることもあるでしょう。そうすれば,より社長のニーズに添った雑誌づくりをすることもできるでしょう。

名を重んじる社長のネットコミ力がブランド価値を生み出す

 人気ブロガーの絶大なネットコミ力については,以前,ベストセラーの事例でご紹介いたしました。しかし,社長ブロガー同士のネットコミ力,さらに大きな影響力を持つはずです。目先の利益を重視する匿名アフィリエイターよりも,名誉,美意識,信用を重んじるような尊敬すべき社長の情報の方が,信頼に足る価値が高いからです。

 人生経験豊富ながら品格を失わない老舗社長がお勧めするような,愛用品ならぜひ試したいと思うのは,私だけではないはずです。本物の社長がお勧めする,本物の社長と,本物の商品・サービスは,新しいブランド価値を生み出すと考えます。

 さらに,リンクをたどって,そのお勧め商品やサービスを生み出す社長のブログも合わせて熟読することもできるのです。その商品やサービスにこめた理念や思いを,さらには社長のお人柄や度量を身近に感じることができるのです。

 しかも,当面は,業種・企業規模・社長の年齢などに関わらず,経営者限定有料ブログの価値を直感的に理解して実践する経営者だけが集まるはずです。おそらく一般の経営者より夢も志も情報感度も高いイノベーター・リーダー層の行動派が集うことになるでしょう。だからこそ,ますます,そのネットワークの力は強大になるはずです。

 10年前には,インターネットが面白そうだと集まった人たちが,新たなIT産業を産み出し,素晴らしい通信インフラが構築されました。今,社長ブログに集まった人は,そのインフラを活用して,顧客や社員との対話を深め,それぞれの本業・ライフワークをさらに磨きあげることでしょう。そして,わがままなネット生活者=プロシューマーが満足する,即ち世界に通用する商品サービスを創造することでしょう。

ブログのエッセンスを単行本にまとめる

 経営者会報ブログならでは魅力をもう一つ挙げるとすれば,それは将来,ブログ記事をもとに書籍を出版をする道が開かれていることでしょう。

 多くの無料ブログサービスは,ブログ記事を出版する時などの知的所有権に制約がある場合が多いようです。また,商用利用も原則禁止のところが多く,目に余ればブログ閉鎖などの処分をされることもあります。しかし,経営者会報ブログでは,知的所有権はすべて筆者たる経営者が有します。

 経営者がブログを続けるひそかな理由の一つに,「いつかは記事をまとめて自伝的な単行本にしたい」という思いがあるでしょう。それを,会社案内や名刺がわりの強力な営業ツールにしたいと思う経営者も多いはずです。

 経営者会報ブログは,その夢に一番近いブログかもしれません。ブログで人気を集めれば自主出版どころか,ベストセラーも夢ではありません。現に,経営者会報ブログ事務局の大西啓之さんは,人気ブロガー野口嘉則さん著の「幸せ成功力を日増しに高めるEQノート」を,今年の1月にAmazon.co.jp総合1位のベストセラーに育てた名編集者でもあるのです。

いちはやく経営者ブログを始めた社長の顔ぶれは

 今ではホームページを持たない企業が珍しいように,いずれ経営者がブログで情報発信しないことなど考えられなくなるでしょう。しかし,まだ,重い腰を上げない社長,しり込みをしている社長の方が多いようです。だからこそ,この経営者のために作られたブログサービスに,どんな経営者の方々が集まるのか,今から楽しみでなりません。

 有り難くも恐れ多いことに,私は会員番号1番をいただき,少しずつ書きこみを始めているところです。しかし,早く始めることよりも,「運鈍根」で長く地道に続けていくことの方が大切だと,しっかり肝に銘じています。そして,共に経営者会報ブログで道を歩む経営者の方々から学びながら刺激を受けながら,書き続けていきたいと思います。

▼経営者会報ブログ
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