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 この春に入社した新入社員の方々が、企業によっては、そろそろ基礎的な研修を終えて配属先で仕事を始められる頃でしょうか。いよいよ現場デビュー!ですね。研修期間中に自信をもったひとも、ちょっと疲れ気味のひとも、また新たなモードで、仕事生活を展開できる時期でもあります。

 入社前にITの経験があるひとも、そうでないひとも、それぞれに応じた内容のトレーニングを受けてこられたことと存じますが、一緒に入社したひとが複数(数人、数十人、数百人・・・)おられる企業では、研修期間中も、学校での授業や演習のつづきのような雰囲気で過ごされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。やっと、学校モードを卒業して実社会ですね。

「仕事ができそうな人」ってどんな人?

 「○○さんは、○○の案件を担当して、そのために○○の講習を受講させてもらったりもして、○○スキルを磨いているのに、自分は担当させてもらえなくて損をしている」。入社して数年経った方のキャリアに関する悩みや不満のなかに、「自分の職場は不公平だ」という内容を耳にすることがあります。職場って不公平なところなのでしょうか?

 少なくとも学校と比べると、公平ではないとわたくしは思います。メンバーの成長やモティベーション向上に限定して考えるならともかく、ビジネスの現場で、どのメンバーにも同じように仕事を命じることを第一義とするというのは、ほとんど見られません。お客様の大切な仕事ですから、「できる人」や「できそうな人」がアサインされるのは当然ですよね。その仕事を通じて成長することを意図として指名するにしても、より可能性の高い人を選ぶでしょう。これには、意欲が溢れている人も含まれるかもしませんね。

 「できる人」というのは、ある領域で何らかの実績があるために、そう認識されているのでしょうけれど、では、「できそうな人」って、どのようにして認識されるのでしょうか。特に、今まさに初めての職場で仕事を始めようとしている人にとって、チャレンジしがいのある仕事や機会を得るためにも、気になるところですよね。

期待と注目

 ある小学校でIQ(Intelligence Quotient)の検査を行った後に、嘘の結果を教師に伝えたところ、IQが高いとされた生徒(嘘なのですが)が、特に成長したのだそうです(*1)。どうしてそうなったのでしょうか。該当の生徒に対して、教師が手厚く教えるとか、指名する機会が多いとか、視線を送ることが多いとか、声をかける頻度が高いなど、いずれにしても、期待をもって関心が払われていることが、生徒の成長に影響していそうに考えられます。学習や挑戦のチャンスの多さや、注目されていると本人が感じとることによって、ひとは、より成長するのではないでしょうか。無意識のうちにもそのようなメカニズムが働くのだとすると、成果を追求するビジネスの現場では、尚更かもしれません。

 もしそうなら、初期に、より大きな期待感をもってもらうことによって、仕事を通じて成長する機会をたくさん得られるかもしれませんよね。今後の様々な可能性への期待ですから、今すぐ特別な何かができるというのでなく、物事への取り組み姿勢や、集中度合い、人との接触の仕方など、人としてのベースとなる事柄を通じて、周囲の期待は高まるような気がします。

今できる最高のことを。はじめての顧客にも。

 研修期間中に、筆記試験の点数が高かったとか、○○資格をもっているとか、そのような要素もあるかもしれませんが、どのみちベテラン社員と同様に実務ができるのでないなら(中にはそういう新入社員もおられるかもしれませんが)それらは大きな差ではなく、むしろ、例えば困難にメゲず明るく取り組めるような新人に、ちょっと背伸びが必要だけど成長機会となる仕事をさせてみようと、上司や先輩は考えがちではないでしょうか。(初心者なので。後々には、明るさだけではちょっと・・・という局面も。この間に実力をつけましょう)

 そんなわけで、現場デビューの時期こそ、ご自身の最高の頑張りで臨まれるのが、この先成長のチャンスを得るひとつの方法だと思います。身だしなみは爽やかに、あいさつは元気よく、小さな仕事も与えられたことは全力で、約束は守る。そんな非常に基本的なことが、やっぱり大事ですよね。先輩社員の方が初めてのお客様に対する場合も、似たところがあるかもしれませんね。最初にその時点での最高のアウトプットを見せることで、たとえそれがジャストフィットでなくても、「おっ!期待できそう」という感覚をもってもらうのが、より重要な仕事を任せていただくための、第一歩かなと思います。

 それでは、今日もイキイキ☆お元気に。

*1 このような実験・調査は、倫理上の問題から現在では許されないそうです。