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 「お客様先に常駐しているので、自分の会社のことはほとんど分かりません。通知文書のような正式な情報はメールで伝えられますが、仕事やそれ以外のうわさなども含めて、誰がどうしたといった話も知らないし、自分のことを会社のひとがちゃんと覚えてくれているかさえ分かりません。」若手のSEの方がぽつりと言われました。

スキマ情報

 この方の場合は、先輩SEと3人でお客様企業に常駐しておられるそうで、たまに自分の会社に戻ることがあるそうですが、知りあいも少なく話題もなくて、なんとなく居づらく、そそくさと帰るとのことでした。お気持ちはわかる気がします。いくらその会社の社員だとか、その組織の一員だといっても、他のメンバーと共有する何かがないと、仲間という感覚をもちにくいですし、まさに、何を話せばよいのか分からないという感じになりそうです。

 例えば、あるプロジェクトには誰それが参画していてこういう状況らしいとか、飲み会で誰々が何々について激論を交わしたとか、どこそこの派遣スタッフの方がてきぱきと仕事をして人気者だとか、正式な通達の隙間にあるような「スキマ情報」でも知っていれば、たとえ会社の運営計画や収支状況などに詳しくなくても、社内のひとたちと話すきっかけには困らないように思われます。

 ただ、少人数での遠隔地勤務では、そういう「スキマ情報」から遠くなりがちですよね。まぁそんな情報は、知らなくても明日の仕事に支障はないでしょうし、そもそも興味も沸かないかもしれません。とはいえ、そんな話もしながら、プロジェクトや各種スキルや仕事への取り組み方、働き方などの話につながっていくことも多いような気もします。

キャリアの道筋を考えるときに

 キャリアの道筋を考え切り開いていくためには、その時々の業務を遂行するスキルの蓄積とともに、自分が所属する組織や周辺での出来事や登場人物やその動きを知ることも大切だと思います。キャリアの岐路に立ったとき、或いは、仕事の進め方に迷ったとき、先の見通しをもつためにも、これまではどうだったのか、どんなひとが・どんなときに・どうして・どうなったのか・なぜそうなったのかなど、いろいろなパターンが頭の隅にあると、全く同様のことは起こらないにしても、独りで空を眺めているよりも、具体的なイメージがわきやすいでしょう。世の中や業界の動向を知っておくことも重要ですが、一歩目を踏み出す地点は、今いる組織(会社)ですから、そこの状況を理解しておきたいものですよね。それらのヒントは、「正式情報」だけでなく「スキマ情報」にも多いような気がします。

自分から動きを

 もしも今あなたが、冒頭のSEさんのような環境にあるなら、「スキマ情報」に触れるために、何かしらの工夫が要りそうです。お一人おひとりに応じたやり方があるでしょうから、手段を云々するのは余計なお世話かもしれませんが、メールや電話をうまく使ったり、社内イベントに積極的に関わったり、忙しくてもちょっと会う時間を設けるなど、ささやかな機会をキャッチして、何よりも自らアクションを起こされることが、長い目で見てご自身にとって重要だと、わたくしには思われます。(組織に属さないIndependent ContractorのITプロにも似た要素があるようですね。詳しくは別の機会に)

会社や上司の対応は?

 それにしても、この常駐SEの方のお話をお聞きしていると、遠隔地で孤軍奮闘しているメンバーに対して、会社や上司からの情報やメッセージが、さらに効果的に届けられるといいのになぁという気もしてきました。その辺りのお話のつづきは、また今度。

 それでは、今日もイキイキ☆お元気に。