最近、同じくらいの年齢の業界連中と飲んでると、よく出る話に「加齢臭」の話がある。笑い事ではないのではないのだがいざ話題になると結構、日ごろは おしゃれなど気にしていないような、または気にしてないように見える人まで、40歳前後の男性は、み~んな気にしているのがわかって笑える。
さて、タイトルの「営業加齢臭」だ。
これはうちの敏腕営業課長が開発した言葉である。
「あの琵琶通の人、何歳くらいだ?」
「うーん、27,8くらいですか」
「40くらいの営業加齢臭するよな」なんて風に使う。
年齢とは別に修羅場をくぐって来た場数や厳しい経験が、この「営業加齢臭」を身に付けさせる。ベテランの営業部長になると目尻に笑い皺ができてる人がいるけど、長年の愛想笑いが刻み付けたんだろうね。そういう人はもう全身から営業加齢臭が漂ってるわけだ、ぷんぷん。
さて、この匂いに鈍感な人はIT業界の営業では通用しない。
Best of breedなんて言葉を持ち出すまでもなくあらゆる場面でコラボレーションビジネスを要求される昨今、業者同士の交渉がビジネスの決め手となることが少なくない。
昔はI系とかエフ系なんて業界は村わけされていたがいまや完全にボーダレス。更に技術の先鋭化が、僕らが住むところのレイヤを複層化し、それぞれの守備範囲を狭めている現在、短い時間で信用できる相手かどうかを判断し、情報をやり取りして協力提案を迫られるという場面が増えてきている。一方、客に「ここと組んで欲しい」と紹介されるケースも増えているが、紹介だからとノーガードでつきあって大ケガしても客は責任とってくれない。
そこでコラボする企業をどこで判断し、どこまで協力するか、リスクを取るかが重要となってくる。このリスクを計算し間違えると赤字プロジェクト発生の原因にもなるわけだ。組んだ企業が構築途中でつぶれた、逃げたなんて話は枚挙に暇がない。プライムコントラクタなら当然だし、二次請け、部分構築請けについても同様。
もちろん製品やサービスに関する調査分析がある。これは技術が中心となってやってくれるから、営業としてはスムーズに情報が流通する仕組みを作ればそれでよろしい。ただし・・・あ、これは後述する。
次に企業情報である。なにを勘違いしたか、「うちはコンピュータ会社であって探偵じゃない」と調査会社に金を払ってレポートさせればいいと思ってる人 もいるようだが、それはあなた個人のリスクヘッジであって、万一の際は会社の打撃は避けられない。ここは自分の調査網で調べるなりなんなり、地道にアシで調査する姿勢が必要なことは言うまでもない。
さて、最後にくるのが、「窓口の営業が信用できるかどうか」という点だ。
ここで営業加齢臭、というか、営業として練れてるかどうかの度合いの見極めが必要だというわけだ。
実年齢としてではなく、営業としてのプロ感が漂うようであれば、「いくら儲かるか」「どんなリスクがあるか」というダイレクトな話にすぐ持ち込める。相手が自分より強烈に強く「におう」なら駆け引きなどせず懐に飛び込んでいけばいい。いくら年上でも肩書きがあっても無臭ならリードすればいい。アワヨクば商談を支配できる可能性もある。
部下と同行したり、接待にいったりしたとき、このユーモアあるキーワードを活用いただき、「アノ人の営業加齢臭は何歳くらいだ?」なんて、早速会話してセンスを磨いてはいかがだろうか。
追記:あ、そうそう「後述する」ってのは、「相手もあなたの匂いを嗅いで情報をクローズすることがあるから気をつけて!」ってこと。それから、ちなみに本物の加齢臭対策だけど「耳の後ろをよく洗う」ってのが、大事らしいよ。W社のY原さん、情報ありがとうww