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 障害発生を通知して,海外のサポート担当者からの解析結果を首を長くして待っているのに,なかなか連絡がなくてイライラするなんてことはありませんか?「早くしてくれよ!」と怒鳴りたいけれど,相手の気を悪くしたくはないというジレンマってありますよね。

 特にメールの場合は,普通に書いたつもりでも,ネガティブに解釈されてしまってその後のサポートの対応がギクシャクしてしまったなんて経験があるかもしれません。

Any update?
Do you have news?

 こうした問い合わせを頻繁にメールすることでworkaroundしているSEも少なくないことでしょう。今回は,こまめにサポート側と連絡を取り,情報を引き出したい時の表現について解説します。

海外に問い合わせするときに使う表現

 障害報告を出した顧客/ユーザー側は,何でもよいから情報を欲しい,状況を知らせて欲しいと思っていますよね。ところがUS側からは解析が完了し,まとまった答えが出るまでは連絡してこないことがよくあります。定期的に進捗報告をする暇があったら,その時間を解析や再現に当てたいという気持ちがあってのことですから,一概に連絡してこない相手を責めることはできません。

Were you able to reproduce the problem?
(問題は再現できましたか?)


Did I explain the problem clearly enough for you?
(問題の説明は十分でしたか?)


Do you need more information about the problem?
(他に何か必要な情報はありますか?)

 障害報告後の第一報を催促する表現としては,上記のような言い方がよいでしょう。「この障害をどうしてくれるんだ!」と相手を一方的に責めるのではなく,「問題解決のためにこちらも全面的に協力しますのでよろしくお願いします」というニュアンスが伝えられると思います。障害の説明が不明瞭なために,先方が問題を理解できずに困っている場合もあるということは前回でも解説しました。

Sorry for taking me so long to get back to you. I don't know why I missed your email ・・・・

 「メールを見逃してしまった」なんて連絡が来ると,ブチッと切れそうになるかもしれませんが,そこはぐっとこらえましょう。相手だって,他の障害への対応や,締め切りの迫った新規開発を担当しているかもしれないのです。

 「君も山ほど仕事を抱えていることはよくわかる。だけどこの件はとても重要な案件なんだ。だから最優先で頼む」という姿勢を示せば,その誠意は相手にも伝わるはず。相手をねぎらう場合には次のような表現を使います。

Thank you for your hard work.
 (一生懸命やってくれてありがとう)

Thank you for your dedication.
 (Dedicationは専心しているという意味。
本当によくやってくれてありがとう,というニュアンス)

I am grateful for your effort. (お世話になってます)

 ねぎらいの言葉は,たとえそれがリップサービスだとわかっていても,言われて悪い気はしないものです。

 いつまでに回答してほしい,という期限を決めたい時は,アメリカ人の特性として「締め切りに間に合わなかった=約束を反古にした」ということにならないように,少々ゲタを履かせる(時間的余裕を持たせる)ことがあるように思えます。日本人のように,無理をしても最短でやるのが当たり前,というわけにはいかないと承知しておいた方が無難です。

 逆に課題(アクションアイテム)を出す際には,必ず締切日を設けるという習慣を身につけた方が,プロジェクト管理がスムーズになります。

When do you think you can get back to us?
 (いつまでに返事をもらえますか?)

When do you think you can deliver it?
 (いつ実現できる思いますか?)

Would you do it before the end of this week?
 (今週中にやってもらえないでしょうか?)

 相手の回答を聞いて,そんな悠長なことは言っていられないという場合もありますね。

I am afraid I cannot wait till then.
 (そこまでは待てないなぁ)

Could you do it sooner?
 (もう少し何とかなりませんか?)

How about Thursday, say 5 PM?
 (う~ん,木曜日というのはどう?5時までは待つから)

 そんな生ぬるい言い方ではダメ!というのであれば,こう言いましょう。

Absolutely no!
 (そんなの絶対に受け入れられない!)

 ただしこのような言い方をすると,相手の態度が硬化してしまう可能性大ですのでそのつもりで。

 「この件はとても重要な案件だから最優先で頼む」と言うときはこうです。

I am sorry but this is urgent. It has to be done right away.
 (すまないがこれは緊急案件だ。即刻やってくれ)

 この時,sorryを大いに強調することで,嫌味感,皮肉っぽいニュアンスを加味させることができます。

 日本語的な感覚で「すぐに」をas soon as possibleとかASAPとか表現してしまうと,日本人が期待する「理論的に可能な限り」というよりも,実現可能な限り,すなわち「努力目標」としてしか受け取られないこともありますので気をつけましょう。ASAPを期待すればするほど,きっちりと期限を決めておいた方がよいのです。

 約束(締切)は,比較的真摯に受け止めるアメリカ人ですが,コミットした期限のはずなのに,その日が来ても何の音沙汰もないという時は,次のように催促します。

Were you able to close your action item?
 (アクションアイテム,終わった?)

How much more time do you need?
 (あとどの位かかりそうですか?)

 このように言って,早めに催促するのが効果的。なぜできなかったかを責めても建設的な回答は得られません。

 英訳の工夫だけではなく,仕事への取り組み姿勢にも「英語的発想への転換」が必要なのです。 


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