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 3月14日,某IT系マスコミの記者さんとお話していて,「WebAPIの調べ方や選び方がわからない人が多い」という指摘を受けました。確かにそれはその通りだろうと思います。

 これは単純に英語など母国語ではない情報にアクセスしなければならない,といった言語の壁だけではありません。現在の検索エンジンでは精度が低くてノイズだらけ,ということも指摘できるでしょう。

 例えばWebAPIについて検索するのであれば,次のような機能要求を検索フォームに入力したくなります。

・どんな分野で,何を対象に,どんな作用を及ぼしてどんな出力をするか
・どんなユーザ・インタフェースや操作性を持つか

 これらを入力すると,達人プログラマに問い合わせたかのようにWebAPIの検索結果を表示する――。こんな検索エンジンはまだ存在しないはずです。それ以前に,そもそも,要求自体が不確定な部分が多い場合,このような要求を利用者がすぐに書き下せるとは限らないという問題があります。ですから,まずは優れたディレクトリ・サイトに向き合って,対話的に調べ,絞り込んでいくのが妥当な方法と言えるでしょう。

 現状,WebAPIやマッシュアップ・アプリの主要なディレクトリ・サイトとして,次のものが挙げられます(いずれも英語)。

Programmablewebのサイト
 □マッシュアップとその利用APIの一覧表
 □今週のマッシュアップ動向
Ms Emily ChangのeHub

 これらは有用なサイトですが,英語で対話的に考えていく必要があるばかりか,日本発のもの,日本語のものはほとんど採録されていない,という問題点があります。

 日本語サイトで筆者が注目しているサイトは「usingAPI」です。その元となった日本で公開されているAPI一覧(下書き)も役に立つかもしれません。3/21の週に,より大規模なサイトがオープンする,という情報があります。楽しみにしていましょう。

生の議論を聞いてみる

 何かを調べたいとき,その何かが存在すること自体を知らなければ検索のしようがありません。ここで必要なのは「知識の所在についての知識」ですから,「メタ知識」の一種といって良いでしょう。自分のメタ知識を“アップグレード”したいとき,一番役に立つのは,やはり人間の話を聞き,質疑に参加して議論することではないでしょうか。

 幸い3月は学会や研究会のシーズンです。Web 2.0について知る機会も豊富です。ベンダーによるセミナーよりは,中立性が担保されている点がメリットと言えるでしょう。情報システム入れ替えをあおったり,セキュリティの脅威を必要以上に強調して高価な製品の導入を勧めるようなことは,学会ではまずありません。

 もし皆さんの職場やご自宅の近所で開催されているなら,足を運んでみるのも良いかと思います。やや手前味噌ながら,私自身がパネリストとして参加するパネル討論が二つあります。それなりに責任を持って推薦できるという意味で,最後にご紹介させていただきます。

■電子情報通信学会 2007年大会(3月21日 於名城大学・愛知県名古屋市)「Web 2.0関連技術のオフィスシステムへのインパクトと将来展望」
座長 藤村考(NTT)
「エンタープライズ・マッシュアップ加速のためになすべきこと」
野村直之(メタデータ)
「企業情報システム開発に変革をもたらす最新動向 -AjaxがMVCモデルに与える意味と影響」
木村利幸(NTTデータ)
「Web2.0のビジネスルール」
小川 浩(サンブリッジ)

■ビジネスモデル学会春季大会 (3月29日 於慶応義塾大学・東京都港区三田キャンパス)「Web2.0時代のビジネスモデル」
モデレーター:
同志社ビジネススクール 教授 北 寿郎
バネリスト:
データセクション株式会社 橋本大也
株式会社ホットリンク 内山幸樹
メタデータ株式会社 野村直之