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写真1 「SONY」ロゴの入ったiPod nanoに似たMP3プレーヤ
写真1 「SONY」ロゴの入ったiPod nanoに似たMP3プレーヤ
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写真2 「PSP」風のMP4プレーヤ。生産地は「深セン」(広東省)と記載されている
写真2 「PSP」風のMP4プレーヤ。生産地は「深セン」(広東省)と記載されている
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写真3 SONY製品とSAMSUNG製品のパッケージ・デザインが同じ
写真3 SONY製品とSAMSUNG製品のパッケージ・デザインが同じ
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写真4 「SONIA」や「AOPLE」といったブランドがある
写真4 「SONIA」や「AOPLE」といったブランドがある
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 「中国はニセモノだらけだ。特にソニーがすごい」。以前,日本の知人が力説していました。中国産ニセモノ・ヨーロッパ・ブランド・カバンの存在は既に有名ですが,デジタル製品,特にソニー製品のニセモノも大量に出回っています。

 ソニーは日本を代表するブランドの一つですが,中国でのブランド力は日本でのそれ以上です。ニセモノ製品の多さはそのブランド力を反映しているのでしょう。街で見かけるニセモノ日本メーカー製品の中では,圧倒的にソニー・ブランド(とそれらしきブランド)が多く,幸か不幸か他ブランドはあまり見かけません。ちなみに,私は江西省の田舎町で「SONY」のロゴが入ったペンキ缶を見て度肝を抜かれたことがあります。

ソニー・ロゴが入ったiPod nano?

 最近,筆者が驚愕したのがソニー・ロゴの入った「iPod nano」風のMP3プレーヤです(写真1)。これは北京市内にある有名な外国人向け商店街「秀水街」で見つけました。よりによってソニー最大のライバルであるiPodにソニー・ロゴを付けてしまうとは・・・。と驚いていると,iPod(iPoa?)ロゴが印刷されたiPod nano風MP3プレーヤも発見しました。ソニーとアップルは仲良く痛み分け(?)といったところでしょうか。秀水街の店には他にも,中国製のデジカメ「DC3266」にソニー・ロゴを付けた製品もありました。ただ,“ソニー・ロゴ付きiPod nano”を見た後では,もはやそれほど驚きません。

 「家楽福」(フランス系スーパーのカルフール)で見付けたのが「PSP」風のMP4プレーヤです(写真2)。これをニセモノだと決め付けるのは多少乱暴かもしれませんが,実は前述の秀水街にはこのPSP風プレーヤにソニー・ロゴと「Made in Japan」の文字がプリントされた正真正銘の(?)ニセモノがありました(ただ,店員の目が厳しく,撮影はできませんでした。ニセモノ製品の撮影はかなり危険を感じる行為です。トラブルを引き起こす可能性もありますから,安易に真似されないことをお薦めします)。

 筆者が住む中関村の,とある店にさりげなく置いてあったのが写真3です。一瞬,見逃してしまいそうですが,ソニー・ブランドのヘッドホンと隣のSAMSUNGブランドのヘッドホンは化粧箱の色と表記以外はうり二つで,まるで姉妹製品のようです。どちらかがニセモノなのか,あるいは両方ともニセモノでしょう。

 ニセモノではありませんが,「SONIA」や「AOPLE」という微妙なブランド名の製品もありました(写真4)。

 筆者がこれまでに見た限りでは,MP3/MP4プレーヤなどのニセモノは,種類・数ともにソニー・ブランドが圧倒的なナンバー・ワンです。iPodのニセモノも見かけますが,製品のバリエーションは数種類程度に過ぎません。ニセモノの数はブランド力の証。現在,アップルは北京市内の街頭広告などで盛んに認知度向上を図っていますが,いまだにソニーの知名度には及びません。

もはや北京人はニセモノ商品など買わない

 ところで,私の周囲の中国人(北京人)は誰一人としてニセモノ製品など持っていません。「ああ,あのへんで売ってるの?ニセモノだよ」と鼻で笑います。本物のソニー製品を買えるほどの収入がある北京人には,ニセモノなど通用しない時代なのです。プライドの高い北京人にしてみれば,そもそもニセモノを買う(掴まされる)のは恥ずかしいことだという意識があります。では,いったい誰がニセモノを買っているのでしょうか?

 ニセモノは外国人向けの商店街や外国人が多く住む地域の商店で多く見かけます。秀水街以外にも,例えば,北京市内のロシア人向けショッピング街の中でソニーのニセモノ製品を大量に見かけました。一方,地元北京人向けの商店にはあまり露骨なニセモノはありません。

 つまり,北京のニセモノ製品販売は外国人向けなのだと思います。外国人であれば帰国してからわざわざクレームを付けに来ることもありません。ニセモノを売りやすい相手が外国人というわけです。

 また今後は,世界各地で中国産のニセモノ日本ブランド製品の販売が拡大することが予想できます。最近の朝鮮日報に,中東でサムスン電子やLG電子が中国産のニセモノ製品によって被害を受けているという記事(進化し続ける「模造品」,今や中国から世界に)が載っていました。日本企業も他人事ではないでしょう。