PR

 IT満足度調査をご存知でしょうか。調査を行ったCIOのほぼ全員が,「やって良かった」とその恩恵を実感しています。筆者はCIO養成講座の受講者やCIOの方に,この調査をお勧めしています。

 IT満足度調査とは,どのようなもので,どのように実施するのでしょうか。

「IT満足度調査」とは何か

 IT満足度調査とは,社内だけでなく社外のITユーザーに対しても,ITの満足度を定期的に尋ね,その結果を情報戦略の立案と評価に役立てるものです。

 もちろん,情報戦略のインプットは,このIT満足度調査の結果だけではありません。この他にも,経営戦略,内部統制監査の結果,ITの技術動向などが,情報戦略のインプットとして,重要なものです。

 下図をご覧ください。

 それではIT満足度調査で何を質問するべきでしょうか。

 以下に例をあげます。

◆経営者層には

(1)IT(情報システム)は,経営課題達成(セキュリティ,内部統制などを含む)のために貢献していますか。
(2)ITの計画に,経営者や幹部の意見が反映していますか。
(3)情報システムは競合に比べて優位性をあると思いますか。
(4)情報システムの投資対効果を評価してください。
(5)情報システムから作成される財務データの信頼性を評価してください。
(6)経営から見た情報システム部門の貢献度を評価してください。

◆株主には

(1)IT(情報システム)は,経営課題達成(セキュリティ,内部統制などを含む)のために貢献していますか。
(2)ITの計画に,株主の意見が反映していますか。
(3)情報システムは競合に比べて優位性をあると思いますか。
(4)情報システムの投資対効果を評価してください。
(5)財務データ(その他のIR情報含む)の信頼性を評価してください。
(6)株主から見た情報システム部門の貢献度を評価してください。

 これらは5段階で評価してもらうこととし,アンケート形式で作成します。このアンケートを実施すると「株主がどのような姿勢で自社の株を保有しているのか」をある程度把握することも可能です。

「IT満足度調査」の恩恵は,何か

 「IT満足度調査」を行ったCIOのほとんどが「経営者とのコミュニケーションの機会が増え(改善され)信頼感が高まった」と答えています。

 次に多いのが,「情報システムメンバーの意識が良い方向に変わった(改善された)」という答えです。

 いずれも自然な形で実現したもので,気負いがありません。

 これは,「IT満足度調査」を数回実施すれば,CIOの皆さんが受けることのできる恩恵です。

 例え1回目に「落第点」をもらったとしても,改善する努力を継続的かつ客観的に監視できるので,数回実施する過程において満足度を改善することが十分可能なのです。

反対する人が必ずいる

 このような調査を実施しようとするCIOに対し,反対するメンバーが必ずいます。それも情報システム部門にいるのです。

 「面倒だから」,「この忙しいのに」,「情報システム調査はこないだやったばかりだから」などというのが,多くの反対意見です。

 それぞれ正当な理由に見えますが,CIOは,このような反対意見に負けてはいけません。「顧客満足度調査を情報システム部門で行うのは,当然だ」と切り返してこそCIOです。

どのように実施するのか

 実施の方法ですが,第一に,計画的に行います。調査対象と質問内容を検討し,実施の時期を決めるのです。

 例えば,社内のユーザーに対して,10月に実施することとし,内容決定と事前準備などを含めて役割分担をアクションプランに作成します。

 第二に,アンケート調査型式で,例えば社内ネットワークを使って行います。紙で配布し回収するより,はるかに効率よく,配布も回収も楽です。

 第三に,集計します。グラフなどを作成して見やすくすることも必要です。

 第四に,経営者層などに対して報告します。その他の社内の対象者には,経営方針に沿って公開することが望まれます。

 第五に,改善活動を実施します。例えば,ITインフラの改善計画を作成することも,改善活動に入ります。

 第六に,改善活動の結果を総合的に把握し,情報戦略にインプットします。

 CIOにとって「IT満足度調査」は,必須の手法であり,IT部門をマネジメントするフレームワークの一つを形成します。

CIO川柳コーナー

 前回の川柳である「展示会 人脈作り CIO」を説明します。

 CIOには,社外の人脈が不可欠です。まず,社外の人脈は,有効な情報源とみて良いでしょう。技術的な情報,ベンダーやコンサルに惑わされない,特定の事例をともなった情報を入手することができます。

 また,何よりも有難いことは,社内で相談できないことでも,守秘義務などの一定の条件はあるものの,意見交換はできるということです。

 CIOは,幅の広い人脈形成を心がける必要があり,展示会だけでなく,セミナー,研究会などに積極的に参加することが望まれます。

 次の句は次回に説明します。皆様も,考えてください。

トラブルも 平静装う 打ち合わせ KENJIN:CIO川柳/第22句