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献本御礼。

ちょっと難しいけど、めっちゃ面白い。やはり技術啓蒙本はこうでなくっちゃ。

本書「携帯電話はなぜつながるのか」は、文字通り、携帯電話がつながる仕組みを初心者向けに、しかしプロでも納得する(であろう)ディテールで解説した本。「プログラムはなぜ動くのか」をはじめとする、「日経BPの『なぜ』」シリーズ最新刊。


目次 - 携帯電話はなぜつながるのか の主な内容より抜粋
  • 第1章 「携帯電話」とは何だろう
  • 第2章 携帯電話端末と無線基地局を無線でつなぐ
  • 第3章 無線基地局を抜けてコア・ネットへ
  • 第4章 電波で高速にデータを送る
  • 第5章 IPネットを抜けてインターネットへ
  • 第6章 携帯電話を便利にする付加機能
  • 参考文献
  • あとがき
  • 謝辞
  • 索引
  • 著者プロフィール

携帯電話が「だいたいこんな感じ」で動いているかどうかを知るだけであれば、「進化するケータイの科学」でもこと足りるが、携帯電話の凄さまで感じ取るには、本書程度の内容は必要であろう。

そう、携帯電話は、ありとあらゆる点ですごいのだ。今では「ケータイ」とカタカナ書きにされる、最も身近なハイテクツールは、実はアナログもデジタルも、最もすごい技術を詰め込んだシステムである。本書を読了した後は、私自身すごいということは知っていたし、本書の内容の一部は各方面から少しずつ伺ってはいたが、本書を呼んでそれがはじめて体系的に体感できたように思う。

例えば、携帯電話のアナログ部分である変調方式。AM、FMぐらいなら誰でも聞いたことがあるだろう。PCMもCDのおかげで知っている人も少なくないかもしれない。しかし、CDMAともなると、そらで仕組みを解説できる人がどれだけいるだろうか。本書は、それを1ページではなく、一章かけて丁寧に、しかし読者に厳しく解説する。本書には電波の波形まで遠慮なく登場する。「進化するケータイの科学」がラジオ体操なら、本書は某ブートキャンプである。

たしかにさくさく読める本ではない。しかし本シリーズ(でもシリーズ名どこ?>日経BP殿)の「10年後にも通用する"基本"を身につけよう」というコンセプトを思えば、このくらいの歯ごたえはむしろ心地よい。新書では軽すぎるのだ。かといって「オライリー版型」で1000ページ超えの1万円超えというのでは、プロでないかぎり買うのは躊躇する。A4版、税抜き2400円という価格は実に良心的な設定だと思う。

ケータイの世界が今までとは全く違って見える一冊。

Dan the Mobile Phone (Ab)?user

追記:一つ問題を。

Q: AUの端末には、なぜGPSが事実上の標準装備になっているのか?その技術的な理由を述べよ。

本書に直接答えは書いていないが、本書を丁寧に読めばこれもわかります。


編集部より:今回の記事は,小飼弾氏のブログ404 Blog Not Foundより編集し転載させていただきました。本連載に関するコメントおよびTrackbackは、こちらでも受け付けております。

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