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 先月、eEye Digital Securityを退職し、長かったカリフォルニアの生活を終えて日本に戻って参りました。そして、eEyeでセキュリティスキャナRetinaのエンジン開発の他、様々なリサーチを行っていた金居、eEyeの顧問を務めていた野澤とともに、神楽坂で新しい会社を設立致しました(http://www.fourteenforty.jp)。eEyeで培った経験を元に、セキュリティのコア技術にフォーカスした研究やコンサルティング、セキュリティプロダクトの開発などを行っていきたいと考えています。

 米国のセキュリティ業界、そして、eEye Digital Securityでのエンジニアとしての体験は、今までの人生において最もエキサイティングで素晴らしいものの一つでした。最も素晴しい事は、やはり沢山の仲間が出来た事です。世界の第一線で活躍するセキュリティリサーチャと昼夜問わず切磋琢磨し、チャレンジし、時には困難に直面し、それを乗り越えてきた経験はかけがえのないものです。今はアメリカが遠い国になってしまいましたが、彼らへの感謝の気持ちを忘れず、これからは日本から彼らに届く成果を発信していきたいと思います。

 私は、約4年半前、渡米してeEyeの門を叩きました。実はその3年も前からeEyeのMarc(現CTO)に誘ってもらっていたのですが、新卒で日本の某社に入社したばかりという事もあり、どうしても踏ん切りが付きませんでした。また、当初eEyeはスタートアップの状態で、今までレールの上をただひた走るだけの人生を送ってきた私には、とてもそんな勇気はありませんでした。しかもアメリカ、しかも英語での仕事と生活です。しかし、エンジニアとしての強い思いは増すばかりであり、3年間迷った末、渡米を決意しました。渡米して、英語の問題を含めていろいろ苦労はありましたが、今となっては、あの時に勇気を出してeEyeの門を叩いて本当に良かったと思います。そして、3年間誘い続けてくれたMarcには本当に感謝しています。

 そして現在、eEye Digital Securityは当初のスタートアップ特有の混沌とした雰囲気はなくなり、成熟した企業へと変化しました。エンジニアリングもビジネスも経営陣もブラッシュアップされ、強い企業へと変化しました。そして私は、eEye Digital Securityのコアエンジニアとしての一つの役割を終えたと思い、今度はeEyeでえられた貴重な経験を日本のセキュリティ技術の発展に少しでも生かしたいと思うようになりました。幸いにも、eEye時代にエンジニアとして苦楽を共にした金居が、一緒にやってくれる事を決意してくれました。また、eEyeの日本でのビジネスを支えてくれた野澤も賛同してくれました。

 金居は、10年近くの付き合いがある友人です。当初は無数に点在していたBBSで技術者として知り合い、お互いいろいろな情報交換をしながらエンジニアとして競い合った仲です。突然米国に渡ると言い始めた彼をeEyeに誘い入れたのがきっかけで、一緒に仕事をする事になりました。野澤は、IBMの営業推進本部長、UBネットワークスの代表を歴任し、ビジネス面で非常に頼れる存在です。強力な二人とタッグを組み、念願だった日本でのスタートを実現する事ができました。

 米国では、セキュリティのコア技術に関連する研究開発が日本に比べてやはり進んでいます。特に、解析技術や分析技術に関連する研究開発では、やや水をあけられているというのが現状です。0-dayやMalwareの脅威が急速に拡大する昨今、これらは非常に重要な技術になりつつありますので、まずはこの部分で日本からも研究成果を出し続けられるよう、論文や記事の執筆、講演など、色々な事に取り組みたいと思います。

 という訳で、私のITpro watcherのタイトルである「Security from USA」は「Security from KAGURAZAKA」に変更となりました。

今後ともよろしくお願い致します。

P.S.

 まだ準備中の所が多々ありますが、以下にリサーチの成果などを発表していきたいと思っています。もしよろしければご一読頂ければと思います。

http://www.fourteenforty.jp/research/