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 生涯に一冊ぐらいは「自著を出版してみたい」と思っている方は少なくないでしょう。たとえ企業に勤める身,それもIT技術者や管理者であっても,いつかは自分の名前が刻まれた本を出したい。しかも,願わくば「自費出版ではなく商業出版で出したい」と多くの人が考えているはずです。

 しかし,本を出すなど夢のまた夢。実現できる人は限られていると思っていませんか?

 先日,自著出版の夢を見事に実現した浅沼ヒロシさんの出版記念セミナーに参加して感銘を受けました。浅沼さんは,ある大手電機メーカーのSE(システムエンジニア)を長年経験された日経ITpro愛読者です。
 
 著書の題名は「泣いて笑ってホッとして…」という書評本。思いがけず出版に結びついたご自身の体験をもとに「きっとできる。あなたも本を出してみよう!」というテーマでセミナーを開かれたのです。出版経験を持つ数々のゲストが演台に登場しながら「どうすれば自分の本が出せるのか」を探る2時間でしたが,キーワードは「ブログ」と「メルマガ」…,そして「出会い」でした。

 このセミナーに参加した人は,おそらく「あれ?自分も出せるかも」「出してみよう」と思ったはずです。

ブログが目に留まって「いつの間にか出版」

 自著を持つには「出版したい」という強い願望が第一だと思う方が多いでしょう。そこまでの熱い想いはないと,あきらめている人もいるはずです。

 ところが…,ゲストスピーカーの何割かは「気がついたら」本を出していた,本が出ていた人なのでした。ただブログやメルマガを続けているうちに,あるいは始めた瞬間に「本」を出すご縁に恵まれた方が多かったのです。これには驚きましたが,思い返せば,私もその一人だったのです。

 出版体験を持つゲストには,ブログやメルマガを書き続けるうちに,それを読んだ編集者から直接コンタクトがあったというケースが目立ちました。いつしかブログは,出版業界の人が未来のベストセラー作家を探す「オーディション会場」になっていたわけです。一般には「本を出版できない人がブログやメルマガを書いている」というイメージがあるかもしれません。しかし一方で,「ブログを書いていたら本を出版できた」「出版した後もブログを書き続けている」人もひそかに多い。これは要注目です。

 浅沼さんの場合も,2005年2月7日に創刊したメルマガ「ココロにしみる読書ノート」が今回出版した書籍のベースになっています。あわせて,メルマガと同じ原稿を画像も交えて読みやすくアーカイブする「浅沼ヒロシの書評ブログ 晴読雨読日記」も,ずっと続けられているのです。

 どうやら,本を出そうが出すまいが,まずブログやメルマガを書くことが第一歩。無名の一個人が発するメッセージが,編集者の目に留まる早道のようです。

 これまでは,企画書を持って出版社を回るなど,企業勤務をしている人には不可能に近かったでしょう。しかし,今では自宅でブログを通じて,出版企画を発信できるありがたい社会になったのです。

【経験則1】まずはブログを書かねば目に留まらない

ブログを書くと原稿がたまる。うまくなる

 ブログやメルマガの良いところは,少しずつ定期的に書き続けているうちに,原稿がたまるということでしょう。「いつかは書こう」「今は書く時間がない」。そんな忙しいビジネスパーソンにもぴったりなのです。

 浅沼さんは,決して欲張らず,週2回の情報発信を基本にされています。それでも,2年半もブログを続ける効果は絶大です。その原稿は既に250回分を軽く超えているわけです。この蓄積された原稿が,出版する時の貴重な財産=元原稿にもなるわけです。

 もちろん,実際に出版する時には,書き直しが必要でしょう。浅沼さんの場合も,出版社の社長のひと声で,大幅な文字数の圧縮という難行が求められました。ここで,問われるのは筆力です。しかし,筆力はブログを2年半も書き続ければ,自然に養われるものです。

 現に,2007年9月2日発行のメルマガ最新号「トットちゃんとカマタ先生のずっとやくそく」と,2005年3月14日発行のメルマガ「男に生まれて」を読み比べてみてください。最新号の方が,文章の長さ,文体,間合いなどが洗練されて,読みやすくなっているはずです。肩の力が抜け,それでいてメッセージが伝わります。

 理系の元SE,浅沼さんの楽しい文章修行は「ブログの上にも3年」だったわけです。

【経験則2】ブログを3年続ければ筆力が養われ,元原稿がたまる