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あはは、どうした? 泣きっ面で。また客に怒られたのか? 新規訪問で恥をかいてきたのかい?

そりゃ、営業がお客のところに行って一番困るのはやはり「客の方がモノを知ってる」という点に尽きるわけで。僕だってデビュー当初はコテンパンもいいところ。バカ扱いなわけ。

ほとんどの営業はこれがトラウマになるんだ。
でも君はそうなっちゃいけないよ。

バカにされて怒られて、その結果みーんなお客様の話をきく「YESマン」ならぬ「YES営業マン」になったりする。またの名を「コンパイラ営業」って言ってね。あ、古いね、オレも。どんな営業かっていうと、お客に質問せず反論せず課題を後生大事に持って帰ってSEに渡すだけ。もしくはその場で安請け合いして、バックにいるエンジニアに丸投げし多大な迷惑をかけるようになる。

でも、こんなこと続かない。
キャリアを積めばつむほど顧客の難題は過激になるわけで。
若手だからしょうがないと対応してくれていたエンジニアもそっぽを向き、「あいつとは仕事がしたくない」と、やがて言われる。SEが年下の場合は最悪で、だまされて尻ぬぐいをやらされ「もう営業のいうことなんか信じない!」とトラウマの二次被害発生!となるわけだ。
先送りして嘘を繰り返すようになり、やがて仕事が破綻する。

これって避けようがないのか?
こうならない営業は天性のなにかがあるのか?
誰もがこれに陥らない必殺技はあるのか。

必殺技はないが陥らない考え方を述べたい。
そもそも「客は営業よりITも業務もスキルが上」という仮定が間違っているのだ。
そりゃ新人の時は無理ですよ。社会人としてスキルが上ですからね。
でも、よーく考えて欲しい。

必要なのは何のスキルだと思う?
ITのスキルでも業務のスキルでもない。
必要なスキルは「IT調達のスキル」だ。

いいかい。客はシステムの選定を何年に1回やる?
基幹システムなら早くて5年サイクルだろう。その間に周辺のサブシステムはあるにせよ、だ。
だから彼らは「IT調達のスキル」を得ることができるのは5年に1回なんだ。

君は1年に何回提案する?
ま、例えば若手だから大きな案件を提案するのは1年に2回としようか。そして受注するのが1年に1回。これならできそうだろ?
でも、よく考えて欲しい、それは客の5年分に匹敵するんだ。だから5年も経てば20年選手、つまり40代の情報システム課長と同じスキルが手に入る。30才になる頃には部長クラスと堂々と渡り合え、アドバイスさえできるスキルが手に入るだろう。

ここで大事なのは提案の回数だけじゃない。調達の現場でキチンと納品するまでお客とつきあうこと。トラブルになっても逃げない。調達の当事者として全力で誠心誠意、稼働まで頑張ること。それには受注したお客の業務も既存ITも、全部わからないといけない。頑張れ、君を信じて契約してくれたんだと自惚れればなんとかなる。

さあ、元気をだして。勇気を振り絞って明日も営業活動に行きなさい。
答えはいつだって客先にあるんだ。