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ウェブ時代をゆく ─ いかに働き,いかに学ぶか
著者:梅田望夫
出版社:筑摩書房
価格:777円(税込)
ISBN:978-4480063878

 ウェブ時代の仕事論・人生論であり,ウェブ進化という大変化の真っ只中で,一人ひとりがどういう心構えで生きていくべきかをテーマとする。ひとつの考え方を提案してくれるので,読む価値があるだろう。

 本書は,今を封建制の江戸時代から明治維新への変化に例えて,時代の大きな「変わり目」と捉える。そして,これからの時代の生き方は,「リアルの地球」と「もうひとつの地球」を自由に行き来しながら創造的に生きることだとする。それには,ネット上の「知の高速道路」を疾走してその先の「高く険しい道」を目指すか,高速道路を降りて道標のない「けものみち」を歩くかの選択がある。ただ,「好きを貫く」新しい生き方と現実社会と折り合いを付けて「飯を食う」こととを両立させなければならず,それにはどうしたらよいかを提案する。

 「けものみち」を歩くための「ローモデル思考法」という著者の経験を紹介したり,大組織と小組織を比較して小組織とウェブを結びつけたときの利点を紹介する。また,若者に柔軟性を持ってしなやかに生きることを勧める。グーグルに対する分析,英語圏のネット空間が有利とされる中で日本語圏ネット空間への警鐘などの指摘も興味深い。

 ただ,ウェブの負の側面とその対策について,もっと深く触れる必要もあるのではないだろうか。例えば,著者のブログについての苦い経験,激しい毀誉褒貶(きよほうへん)などに若干触れてはいるが,さらに詳しく知りたかった。

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