記者の眼
目次
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Windowsはもう古い?
「Windows2000を見ていると,まるでかつてのMULTICSを思い出しますよ」--国内ベンダーのエンジニアとこんな話をした。
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開発者会議で見たIntelの未来
毎年冬と夏に開催されているIntel Developer Forum(IDF)に参加した。米Intelの開発者会議である。今夏は,8月22~24日にカリフォルニア州サンノゼ市のコンベンション・センターで開かれた。
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万人向けのユーザー認証はあるのか?
インターネットは便利なインフラであり,今後その重要性を増すのは明らかである。政府がIT戦略会議を発足させて産業や社会をインターネットなどのIT(情報技術)をベースにしたものに作り変えていこうという意欲を見せている。万人とはいかないまでも,あまりパソコンなどと縁のない人もネットを利用する時代がいずれ来…
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「携帯統制社会」を見直さないか
新幹線のなかでおなじみのアナウンスを聞いていて,ふと思い当たったことがある。「他のお客様の迷惑になるので,携帯電話はデッキでご利用ください」というのがおなじみのアナウンスである。
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常識もドッグイヤーで変化する
「自分では“常識”だと思っていたことが,最近通用しないんだよね」。---おじさんが若者に対して苦言を呈しているのではない。少し前から,企業システムの構築や運用に携わっているSE(システム・エンジニア)の方々と話をしていて,耳についていた言葉だ。
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問題山積の試作型ソフト開発,手法や体制の抜本的見直しを
20年も前の話になる。バッチ処理が主力を占めていた時代に,ソフト開発プロジェクトは極めて厳重な管理体制の下で進められていた。いわゆるソフトウエア・エンジニアリングの視点で,開発プロジェクトは上流工程から下流工程まで複数に分割され,標準化規約に基づいて作業結果をドキュメント化することが求められた。
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次世代携帯電話方式IMT-2000をめぐる新たな戦い
次世代携帯電話「IMT-2000」の無線アクセス方式はCDMA(code division multiple access)で決着済みと思いきや,高速データ通信を可能とする技術方式をどのように取り込んでいくかをめぐって,新たな戦いが起きつつある。
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【記者の眼】 e-マーケットプレイスをSCMに位置付けよ!
日本では今,部品や資材などの企業間取引の場をWWWサイト上に提供する「e-マーケットプレイス」の設立ラッシュに沸いている。計画中のものも含めると,既にその数は70以上にもなり,取引対象も石油化学製品や鉄鋼材,電子部品,紙パルプなどと多様だ。米国でのe-マーケットプレイスのブームが,ようやく日本にも…
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NTTドコモがマイクロソフト化する?
7月末時点の携帯電話利用者は5400万人にも上る。そのうち,NTTドコモは約60%とかなり高いシェアを占めている。だが,そのシェアの高さがユーザーにとって不利益をもたらす危険性が表れ始めている。今のNTTドコモが,パソコンOS「Windows」の圧倒的なシェアの高さを背景にパソコン・メーカーなどに…
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やる気あるのかないのか「フレッツ・ISDN」
ようやく,本当にようやく,インターネット常時接続が我が家にも近づいてきた。しかし,その肝心な第一歩がなかなか踏み出せない。
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ECサイト,個人情報保護の責任範囲はどこまで?
電子商取引(EC)サイトのセキュリティに対する日本のユーザーの不安が高まっている。通産省の外郭団体である電子商取引推進協議会が,8月7日にまとめた,ECに関するアンケート結果によれば,71%のユーザーが個人情報の漏えいに不安を抱いているという。この不安を払拭することは,ECサイトにとってはビジネスを…
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目指せハリウッド! アニメ産業向け金融手法に革命
レコード・ショップにズラッと並ぶポケモンやガンダムなどのビデオやDVDのタイトル。隣のシューズ・ショップの店頭で大きなスペースを占めるのはポケモンの運動靴だ。一方,おもちゃ屋では子供たちがデジモンやセーラームーンの玩具を親にねだっている。
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IT戦略で「米国の模倣」は通用しない
選挙およびサミットとキーワードになった「IT戦略」が,トップダウンで民間に下りてきた。この8月から,東京だけではなく地方でも,さらには大手から中小に至るさまざまな経営者団体や業界団体で「政策提言作りのための勉強会」が始まっている。中身の濃い議論を重ねてもらって,今後の日本経済・産業の方向と勢いをリ…
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Webサイトは「機能」から「質」へ
魅力ある製品にしようと思って次々に機能を追加する。その結果,使いにくくなったり,重くなりすぎてレスポンスが悪化する??。パソコン・ソフトの分野などでたびたび繰り返される悪循環である。
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玄関の鍵は閉めておいたのに・・・
玄関の鍵をこじ開けて盗みに入るのは,空き巣の常套手段である。警察庁が2000年8月4日に公表した「平成12年上半期の犯罪情勢」でも,特殊用具を鍵穴に差し込み,鍵を壊さずに開ける「ピッキング」が急増したと報告している。
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インターネットのビジネス用ストリーミング・ビデオを体験してみよう
映画の予告編やミュージック・ビデオ,スポーツ映像など,インターネットで流れるビデオ・コンテンツを見たことがある人は,けっこう多いだろう。米Real Networks,米Microsoft,米Apple Computerなどのストリーミング・ビデオ用ソフトを使えば,見たいときに見たいコンテンツを簡単…
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巨大メーカの電子商取引サイト,独禁法で規制の動きも
IT革命の究極の“白書”と目されているのが米商務省の「The Emerging Digital Economy(来るべきディジタル経済)」。98年4月に最初の報告書が発表され,それから毎年6月に刊行されている。今年の白書では,「出現しつつある,来るべき」という意味の“Emerging”がタイトルから…
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「IT革命」の憂鬱
IT革命を自ら体験するために,森首相がパソコンに触れてみたらしい。ニュース報道には,振り付け(やらせ,とも言う)がありがちだ。いくらテレビ画面で森首相がパソコンを操作しているように見えても,「らしい」という言葉をつい付けてみたくなる。ひねくれた記者の根性か。
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「昔の友は・・・」,Rambus社がIntelと訴訟合戦に突入する?
最近,多くのIT関連ニュース・メディアで米Rambusの名前を見かける。Rambus社とは,高速のメモリ・インタフェース「Rambus]の技術を開発した企業。Rambusインタフェースを使ったDRAMには,Rambus DRAM(RDRAMと略記)と後継のDirect RDRAMが存在する。
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Microsoft.NETはなぜわかりにくいか
2000年6月22日に米マイクロソフト社が発表した「Microsoft.NET」。国内でも2度ほどプレス向けの説明会があった。7月26日~28日の日程で開催されるマイクロソフトのセミナー「Tech Ed2000」でも話題を呼んだ。.NETはNGWS(次世代Windowsサービス)と呼んでいた,次世…