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 夏祭りが終わり,セミも鳴き止んで,めっきり秋らしくなってきた今,筆者はデジタル・メディア熱にうなされている。原因は,Windows 7 RTM版の提供開始,PLAYSTATION 3のシステム・ソフト更新による大幅なメディア機能向上,そしてスカパー!HD録画の開始である。待ち望んでいたことが短期間にこれだけ重なると,さすがに熱も出よう。

Windows 7に夢中,だがセキュリティ対策ソフトもドライバもない

 まずRC版を少し使ってみて,Windows 7にかなりお熱になった(関連記事)。一般発売日の10月22日まで待ちきれない。ニュースによると,MSDNやTechNetの契約者は一足早く8月15日(実際は12日に早まった)からRTM版を利用できるという。矢も盾もたまらず,一番安いTechNet Plus Directを個人契約してしまった。

 TechNet Plusはオンラインで契約してもすぐには利用できず,会員証が届くまで1週間近く待たねばならないのが不便。だが,そのダウンロード・サイトにログインしてみて腰を抜かした。Visual Studioなどの開発ツールを除き,OSからアプリケーションまでサーバー製品も含めマイクロソフトの主要製品がほぼ全部そろっているのだ。

 さすがにWindows NTやWindows 2000はないが,懐かしいMS-DOSやWindows for Workgroups 3.11がある。SQL ServerやExchange Serverもある。総額を想像すると気が遠くなりそうなこれらソフトウエアが,1人の利用者の評価目的に限って使い放題というのだ。例えばWindows 7は最大100台,Windows Server 2008に至っては最大500台で評価できる。昔からマイクロソフトは開発者を手厚くサポートしてきたが,ITプロ向けにもここまでするとは,パッケージ・ソフトの終えんもそろそろ近いのだろうか。

 さて,早速ダウンロードという段になってハタと気がついた。「肝心のセキュリティ対策ソフトはどうするんだ」。ベンダー各社がWindows 7対応をうたっているけれど,製品版はどこにも見当たらない。シマンテックのWebサイトを見ると,「Windows 7製品版のリリースとともに,適切な互換性アップデートを配信する」と書いてある。淡い期待を胸に,Norton Internet Security 2009をインストールしてみるが,エラーを起こして正常に動作しない。シマンテックのサポート窓口に問い合わせると,やはり「10月22日の一般発売まで対応しないので,Vistaに戻してください」とつれない返事だった。ちなみにトレンドマイクロは9月2日,Windows 7対応の「ウイルスバスター2010」のダウンロード販売を早々と開始した。

 Windows 7で狙っていたのは,ATOM330プロセッサ搭載機(インテル製マザーボードD945GCLF2D採用)で低消費電力の録画マシンないしメディア・サーバーを構築することだった。それではと,もともとWindows 7を前提に開発中のNorton Internet Security 2010のベータ版で動かしてみた。しばらく正常に動いたかに見えた。が,録画システム(アイ・オー・データ機器のGV-D4VR)がスタンバイと復帰を繰り返すうちに,システムダウンが起こり,2度とOSが立ち上がらなくなった。原因はむしろ,録画システムのデバイス・ドライバでVista版を無理やり使ったことにあったのかもしれない。

Norton Internet Security 2010ベータ版。現行の製品版がWindows 7に対応するのは10月22日の予定
Norton Internet Security 2010ベータ版。現行の製品版がWindows 7に対応するのは10月22日の予定
 

 どうせ再インストールするなら,シマンテックの指摘どおり,Vistaを使ってみようかと思った。それも最上位のUltimateエディションを。なにしろTechNetのおかげで,OSはより取り見取り。Vistaなら録画システムのデバイス・ドライバも正式に対応している。

 実際に使ってみると,ちまたの評判ほど悪くない。ATOMでもスムーズに動く。Windows XPで試してみたときは,他の処理を同時に実行すると録画システムのプレビュー画面がガタついたが,Vistaではスムーズに表示する。しかしここでも問題が起こった。スタンバイに入る際に,十中八九システム・リセットがかかってしまうのだ。

 結局,OSを渡り歩いて落ち着いた先はWindows XP。しばらくの間これで良しとするが,やはりWindows 7に移行してみたい。GUIのまとめ方のほど良さとシステムの安定感の点で,VistaからWindows 7への変化は,ちょうどWindows 2000からXPに変わったときのような快感がある。セキュリティ対策ソフトとデバイス・ドライバのWindows 7への正式対応を気長に待つことにしよう。