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 ITプロフェッショナル1330人の90%に当たる1192人は、「ATM(現金自動預け払い機)が突然止まり5分間使えなくなったとしても許容できる」と考えている---。ITproの調査で、こうした結果が分かった。

 調査は2009年9月に実施した。生活に不可欠なライフラインである「電気」や「水道」「ガス」「電話」、それから「電車」「ATM」それぞれについて、突然の停止あるいは遅延を許せるかを聞いた。

 これら六つのライフラインのうち、「許せる」と答えた人の割合が最高だったのはガスで96%だった。2番目は水道で91%、3番目が先に述べたATMであり、以下は電車(89%)、電話(82%)、電気(44%)と続く()。

図●ITpro読者1330人に対する調査結果
図●ITpro読者1330人に対する調査結果

 ITproはITプロフェッショナル向けのWebサイトである。1330人の多くはユーザー企業の情報化関係者、あるいはITベンダーの技術者であると考えられる。つまり、ほとんどの方がITプロフェッショナルだ。

 もちろん調査結果が日本中のITプロフェッショナルの総意ではないが、一つの傾向としてとらえることはできるだろう。回答期間がわずか5日だったにもかかわらず、1330人もの読者から回答いただいた。皆様には、この場を借りて改めて御礼を申し上げる。

ATMの停止をことさら問題視してはいない

 冒頭の調査結果を見て、「ついこの前、似たような調査があったのでは」と思った読者も少なくないのではないか。実は記者は9月14日に、「電気・水道・ガス・電車・ATM、5分止まったら最も許せないのは?」というタイトルの「記者の眼」を執筆した。

 その記事の中で、NTTデータ経営研究所の「社会インフラにおける停止許容時間についての調査」を紹介した。同社の調査では、先ほどの六つのライフラインから電話だけを除いた電気、水道、ガス、電車、ATMについて、それぞれ5分の停止・遅延を許容できるかどうかなどを聞いている。

 同社の調査結果を改めて見てみると、5分の停止・遅延を許せると回答した人の割合は、水道が84.1%、電車が82.9%、ガスが76.6%、電気が73.2%、ATMが71.0%となった。5分止まったら最も許せないのはATMという結果だった。

 冒頭のITpro調査は、この9月14日付の記事の中で回答をお願いしたものである。ITproとNTTデータ経営研究所の二つの調査について、ATMの停止を許せる人の割合を比べると、ITproの調査の方が約20ポイントも高い。この大きな違いはどこからきているのか。

 考えられるのは回答者の属性である。NTTデータ経営研究所の調査では、18歳から60歳までの男女1000人が回答しており、職業などは限定してはいない。これに対して、ITproの回答者1330人はITプロフェッショナルが中心だ。回答者の属性の違いを踏まえると、二つの調査結果は、ITに携わる人とそうでない人の間で、システム障害に対する見解にかなりの開きがあることを改めて示したと考えられる。

 調査結果からは、次のように推察できる。「ITプロフェッショナルはATMの停止について、ほかのライフラインと同じように考えている」ということだ。

 一方、「電気」についてはATMと反対の結果が出た。電気の停止を許せる人の割合は、ITproの調査結果が44%にとどまり、NTTデータ経営研究所の調査結果(73.2%)より約30ポイントも低かった。

 この結果から、ITプロフェッショナルは一般人よりも電気のトラブルにはシビアであることが分かった。コンピュータシステムは電気がなければ動かない、停電や「瞬断」といった電気関連のシステム障害は意外に多い、といったことが背景にあるとみられる。