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 日経ソリューションビジネスが毎年実施し、読者の人気を集めていた企画がある。システム構築を手掛けるシステムインテグレータが、取引先であるハード/ソフトのベンダーの対応を評価する「パートナー満足度調査」だ。日経ソリューションビジネスが昨年末に休刊したため、第12回目となる今回の調査結果は日経コンピュータで掲載することになった。

 掲載号は、本日発行の日経コンピュータ2月3日号である。記事は、日経ソリューションビジネスに在籍していた筆者と同僚記者の二人で共同執筆した。詳細な結果は本誌の記事をお読みいただくとして、ここでは取材を通じて見えてきた、「今年の調査結果を左右した要因」について分析してみたい。

 顧客企業がIT投資を控えた2009年、システムインテグレータの営業担当者にとっては苦しい1年だった。こうした状況が、今回の調査結果に大きな影響を与えたようだ。「販売パートナーと共に新たな市場を開拓していく」という姿勢を強く打ち出したベンダーが、高い評価を得る傾向にあった。

 「苦しい時だからこそ、マーケティングの投資を増やした」。こう話すのは、IP電話システムを手掛ける日本アバイアでパートナー営業を担当する部長である。同社は販売パートナーと共同で実施するセミナーや展示会などに使う経費を、前年比2割増やしたという。

 システムインテグレータの営業担当者にとって、セミナーや展示会は潜在顧客に確実にアプローチできる絶好のチャンスとなる。だが、景況感からコスト削減の圧力に迫られ、やむなく開催を縮小したり中止したりするシステムインテグレータは多い。こうした販売パートナーにとって、日本アバイアの支援は恵みの雨だったに違いない。IP電話システムの商材分野で同社の評価は、前年の4位から2位へと大きく躍進した。

 もし、マーケティングの投資を抑制していたら、結果はどうなっていただろうか。

 ERP(統合基幹業務システム)パッケージの奉行シリーズを手掛けるオービックビジネスコンサルタントは、例年9~11月にかけて全国30~40カ所で「奉行フォーラム」と呼ぶ展示会を開催している。同社は2009年、この奉行フォーラムの開催を中止した。これだけが原因ではないだろうが、ERPパッケージの商材分野で2年連続首位を維持していた同社は、今回の調査で2位に後退した。

 市場が右肩上がりに成長している時期であれば、製品/サービスの品質や機能、導入後の対応状況などが、販売パートナーであるシステムインテグレータにとって重要な評価指標となったことだろう。だが、いまベンダーが取り組むべきことはもっと別なことにある。

 ベンダーの関係者の方々には、ぜひ調査結果を2010年に向けた取り組みに生かしていただければと思う。