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 「なんでそんな余計なことをしてくれるんだ!って思ったよ」。先日の昼時、先輩記者が、編集作業で普段使っている描画ツールの「お役立ち機能」に腹を立てていた。編集部のメンバーと食事に出かけたときのことである。

 日経SYSTEMSの編集作業では、記事に載せる図表(原稿)を記者が描画ツールで作成し、それをデザイン担当者に渡して、誌面に載せる図表に仕上げてもらっている。描画ツールは特に指定されていないので、記者が選べるようになっている。

 先輩記者が堪忍ならなかったのはこんな機能だ。この描画ツールでは、箱型や丸型のアイコンに別のアイコンを近づけると、近づけたアイコンに“尻尾のような線”が自動でくっつき、アイコン同士が線で結ばれる、というものである。

 フローチャートのようにアイコン同士を線で結びたいときは、確かに「お役立ち機能」といえる。しかし、先輩記者にとっては「大きなお世話」に過ぎないようだ。「アイコン同士をただ並べたいだけなのに、勝手に線がくっついちゃうんだ。いい加減にしてほしいんだよな」と先輩記者は話す。描画ツールそのものには満足しているが、この1点だけは許せないという。

「使い慣れているから満足」とは限らない

 描画ツールを使っていて、アイコンが勝手に線で結ばれるたびに、先輩記者は心の中でツールにツッコミを入れているという。しかし、図表を仕上げたら、ツッコミを入れたこと自体忘れてしまう。いちいち気にしていたら、仕事が進まないからだ。

 同じことが、ITエンジニアの皆さんにも起こっているのではないだろうか。現場で開発支援ツールを使っているときに、思わずツッコミを入れてしまった経験は一度や二度ではないはず。

 実際、記者の知り合いであるITエンジニアは、「学生時代に学んだ開発支援ツールが一番使いやすい」と話す一方、「仕事で使うには、『もう少しスムーズに動いてくれ!』と思う場面が少なくない」とも指摘する。

 特に気になる点は、コンパイルにかかる時間が他のツールと比べて長いこと。「ソースコードを修正するときに、作業がスムーズにいかない」とこぼしていた。PCを買い換えればよいのかもしれないが、「プロジェクトの予算が限られていて、思うようなスペックのPCを使えない場合が少なくない」と、ITエンジニア氏は続ける。

一番いけないのは、埋もれた不満を放置しておくこと

 この例から分かるのは、「使い慣れているツールだからといって、必ずしも満足しているとは限らない」ということだ。日頃、心の中で何度もツッコミを入れていても、そういう不満は忙しさの中でいつのまにか埋もれてしまう。記者の知り合いにとどまらず、多くのITエンジニアが同じような思いを抱えているのではないだろうか。

 そこで「この1年で使ったツールをあえて評価する」ことを、記者は提案したい。これまでの1年間を振り返ることが多い年度の切り替わり時期は、ITエンジニア自身が使っているツールも見つめ直す好機だと考える。

 ツールの機能や性能についての良い点や使いづらさを考えることは、開発環境の改善につながる。開発環境を良くすれば、やる気も増すし、来年度から始まる仕事をスムーズにスタートさせることもできると思う。

 前出の「ツールへのツッコミ」は、ツールの良い点や使いづらさといった評価の表れだ。ツールを使っているときに、思い通りに動いてくれないときは「いい加減にしろ!」、想定以上の働きをしてくれたときには「やればできるじゃないか!」といったツッコミを入れているに違いない。こうした不満や喜びを、埋もれたままにしておいてはいけない。

ほかの人は、どんなツッコミを入れている?

 ここで、ITエンジニアの皆さんにお願いがあります。この1年を振り返って、お使いのツールに対し、どのようなツッコミを入れたのかを思い出していただき、ぜひ「日経SYSTEMS 開発支援ツール徹底調査」なるアンケートにご協力ください。4月中旬まで皆さんからの声を受け付けます。

 思い出していただきたいツッコミは、「分析/設計」「プログラミング」「テスト」「変更/構成管理」「プロジェクト管理」の五つの場面で利用したツールに関してのものです。ツッコミを踏まえてご回答いただいた結果は、日経SYSTEMS 6月号(5月26日発行)などで紹介します。