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 IPv4グローバルアドレスの在庫枯渇が、2011年早々にも現実のものになりそうだ。とは言うものの、IPv4はもう何年も前から「そろそろ底をつきそうだ」と言われ続け、今までなくならなかった存在。記者も「今回も結局大丈夫なんでしょ?」と言われたことがある。「そもそも自分にどう関係があるのかわからない」という向きもあるだろう。枯渇期のIPv4グローバルアドレス配布がどうなるのか、ユーザーにどんな影響をもたらすのか、Q&A形式で追ってみよう。

Q1:そもそもIPv4グローバルアドレスは本当に枯渇するの?

 いよいよ本当に枯渇する。2011年の早い段階で、世界中のIPv4グローバルアドレス管理の大元であるIANA(Internet Assigned Numbers Authority)の在庫がなくなるだろう。2010年11月30日、IANAは未使用のIPv4グローバルアドレスを一気に4ブロック割り振った。ここで言う1ブロックは「/8」と呼ばれるアドレスブロックで、実体は1677万7216のIPv4グローバルアドレスの集合だ。これで未割り振りのIPv4グローバルアドレスは「/8」が残り7ブロック、総アドレス数に占める割合は約2.7%になった。IANAの在庫は残りが「/8」5ブロックになった段階で、世界に五つある地域インターネットレジストリー(RIR)に1ブロックずつ割り振ることが決まっている。そのため、実質的なIANA在庫はわずか2ブロック、総アドレス数に占める割合は約0.78%だ(図1)。

IPv4グローバルアドレスの割り振り状況
図1●IPv4グローバルアドレスの割り振り状況

 ここ5年ほどのIANAから各RIRへのIPv4グローバルアドレス割り振りの数を見ると、少ない時でも1年当たり8ブロック、多い時は19ブロックもの割り振りが発生している(図2)。この傾向から、残り2ブロックのIANA在庫は、数カ月のうちに確実になくなるとわかる。

各RIRへのIPv4グローバルアドレス割り振りの数
図2●各RIRへのIPv4グローバルアドレス割り振りの数

 ちなみに、IANA在庫の最後の2ブロックは、アジア太平洋地域のRIRであるAPNICに割り振られることはほぼ確実だ。五つのRIRのうちAfriNICとLACNICはアドレスの消費量があまり多くなく、割り振りは数年に1回程度の頻度である。この二つのRIRは2010年中に既に割り振りを受けているため、2011年中には再割り振りはまず起こらない。残る三つのうちARINとRIPE NCCは直近の2010年11月30日に割り振りを受けており、やはりすぐに再割り振りが起こることはないため、次回の割り振り先はAPNICになる。APNICは大抵2ブロック単位で割り振りを受けるので、次にAPNICへの割り振りが発生した際にはIANA在庫がなくなってしまう。