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 2010年10月28日のキックオフパーティ「Android MeetUp 2010」で開催概要を発表して以来、ITproは第2回のAndroidアプリ開発コンテスト「Android Application Award(A3、エーキューブ)2010-11 Winter」を開催している。A3は、スマートフォンをはじめとする各種機器の基盤ソフトウエアとなるAndroidを通じて、ソフトウエア開発者の活躍の機会や情報交換の場を提供しようという狙いで始めたコンテストである。

 この開発コンテストと並行して開催した各種の活動から、「開発者のすそ野の広がり」「新しい機能への高い関心」「開発者同士のネットワーキングの重要性」「クローズアップされる機種依存機能」などを実感している。

 裾野の広がりについては、Androidの推進団体である日本Androidの会の会員数の伸びに象徴される。同会の会員は1万5000人を超え、その勢いは止むことがない。1月に開催されたイベントABC(Android Bazaar and Conference)2011 Winterには2400人以上が殺到、44のセッションを通じて最新の活動や新製品・新技術情報を共有した。

 A3事務局は1月中旬以降、日本Androidの会の地方支部に出向いている。日本Androidの会は、東京で1年に2回開催されるABCや月例の本会とは独立する形で、地方支部が独自の活動を進めている。その様子は別途紹介する予定だが、私が参加させてもらった熊本支部では地元のPRにつながる「ご当地アプリ」の作成に取り組んでいた。プログラマーやデザイナー、プランナーがそれぞれの知識やスキルを補完し合って、3月12日の九州新幹線の全線開業に向けてアプリ開発を進めている。

「ユーザビリティ」への強い関心


 2010年11月末に開催したセミナー「Android Usability Seminar 2010」では、スマートフォンで先行するiPhoneに比べてAndroidが劣るとされる「ユーザビリティ」への強い関心を実感した。同セミナーには、Suica対応の自動改札機などをデザインした山中俊治氏(慶應義塾大学大学院教授、LEADING EDGE DESIGN代表)が登壇、「使いやすさをデザインする」をテーマに講演をいただいた。

 Android2.2以降では、Adobe Flash Player10.1およびAIR2.5が動作することもあり、セミナーにはFlash技術に詳しい専門家らにも登壇いただいた。今後Androidアプリ開発者のデザインへの関心は高まり、デザイナーとの交流の機会は増えるだろうと強く感じた。
 
 経験豊かな開発者は、Androidが備える新機能への挑戦を続けている。KDDI協賛で開催したFeliCa対応アプリのハッカソン「Android FeliCa-thon 2010」では、KDDIの「IS03」などで搭載された非接触ICカード機能「FeliCa」を使った通信アプリを開発した。Android2.3以降は、FeliCaと互換性があるNFC(Near Field Communication)に対応する。国内で培ったノウハウが、世界中で応用される期待がある。

端末の進化にも大きな期待


 新機能という点では、進化が続くカメラなど新しい技術への期待も感じた。2月5日に開催される、ソニー協賛のカメラアプリの開発支援イベント「Android Camera Forum 2011」には、予想を超える申し込みが殺到した。

 1月に発表された「Xperia arc」(ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製)には、カメラ機能をはじめソニーが開発した技術が満載されている。「Exmor R for mobile」や「モバイルBRAVIAエンジン」などの技術だ(関連記事)。Exmor R for mobileはデジカメ向けに開発されたもので暗所での撮影を可能にする。モバイルBRAVIAエンジンにより、ソニーらしい“絵作り”をスマートフォン上で実現した。画質の向上やその出力方法の多様化(テレビ出力やプリントアウト)が期待できることから、カメラアプリには大きな期待があるのだろう。 

 開発者間の交流もA3 2010-11 Winterのテーマで、NTTドコモ協賛のアイデアソン「Android MashUp 2010」でも、見ず知らずの開発者が集まり、決済や地図、位置情報、情報共有、近距離通信など紹介されたAPIに基づいて新アプリの企画を作り上げた。イベントでは、ベテラン開発者と学生がコラボするなど、まるでベンチャー企業の企画会議を見るようである。

 話題のFacebook上にもファンページを立ち上げた。開発者自身あるいは開発したアプリの紹介、イベント情報の共有、専門スキルの相互補完など、各種交流の場として使っていただけると幸いである。

 急拡大するAndroidだが、課題もある。画面サイズや搭載センサーの動作など機種ごとになど仕様が異なるため、動作検証が煩雑になっているのだ。そこでA3事務局では1月末に「Androidテストラボ」を開催、複数の機種を使った検証作業を実施しにくい個人開発者を支援することにした。

 以上のような関連イベントを開催したA3 2010-11 Winterの締め切り(2月7日エントリー締め切り、2月16日作品提出締め切り)が迫っている。協賛各社によるテーマ賞を含む賞を多数用意している。第1回のコンテスト「Android Application Award 2010 Spring」と同様、たくさんの作品を見られることを楽しみにしている。