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 ここ最近、「パソコンはいらない、iPhoneがあれば十分」という趣旨の発言がいろいろな場所から聞こえてくるが、筆者から言わせてもらえば「iPhoneこそいらない」である。

 そもそもiPhoneで参照している文書データ、スプレッドシート、プレゼンテーションのスライド、PDFファイルなどはどこで作成しているのだろう? 少なくともパソコンを併用したほうが、はるかに効率的な作業環境になるはずである。またiPhoneのバックアップやiOSのアップデートは何で実行しているのだろうか?

 ソフトバンクの孫正義代表取締役が「この12カ月間、パソコンをさわったことはない」といった趣旨を各種講演でたびたび述べているが、うがった見方をすれば「(自分では)バックアップしていません、OSもアップデートしていません、ビジネスデータを効率的に作成していません」とも受け取れる。一般のビジネスパーソンの参考にはならないだろう。

ビジネスパーソンに向いたモバイル端末は?

 さて本稿の主題は実は「モバイル端末もビジネスで活用しよう」というものだ。もちろん、iPhoneではなくAndroidがいいと言いたいのかといえば、これも違う。ではなぜ筆者は冒頭で「iPhoneこそいらない」と述べたのだろうか?

 理由は「国内事情」にある。わざわざ携帯端末だけに「1回線」を割り当てるのはあまりにもったいないと筆者は考えている(先にも述べたように、ビジネスパーソンには「パソコン」も必要なのだ)。どうせモバイル回線契約をするなら、さまざまなネットワーク機器でその契約回線を十二分に活用すべきだが、日本で発売されているiPhoneは「テザリング」が許可されていない。そのため当然ではあるが、iPhoneでしか契約回線を生かせない。

iPod touchは「束縛」から逃れた最適なデバイス

 そこで登場するのがiPod touchである。なぜなら同じiOSを搭載しているがゆえに、iPhoneアプリのほぼすべてがiPod touchでも利用できる。また、現在の第4世代iPod touchがiPhone 4に機能として劣るのは「3G機能」「内蔵GPS(衛星)」「カメラの解像度」だけである。

 「3G機能」については、昨年からユーザーが急増中の「モバイルルーター」を利用すれば、パソコン、iPad、そしてAndroidといった様々な端末から1回線の契約でインターネットに接続できる。通信事業者も選べるので「回線品質が良くない」「~ではつながらない」などという悩みからも解放されるかもしれない。第4世代iPod touchは本体にマイクも内蔵しているため、「Skype」による無料通話も可能である。

 「内蔵GPS(衛星)」「カメラの解像度」については、スマートフォンの用途次第といえるが、iPod touchでも「A-GPS」は利用できる。無線LAN基地局測位による現在位置取得が可能である。衛星GPSより一般には精度が劣るため、カーナビなど精度が求められる場面には向かない。だがビル内や地下道などでも現在位置の取得ができるため、ルート探索や周辺検索などのビジネス利用における「マップ」には十分である。

ビジネスは「スマートフォン」だけで十分ではない

 話をまとめよう。少なくともビジネスにおいて、「スマートフォンだけで十分」などということはない。バリバリのビジネスマンこそ、会場でのプレゼンテーションや出先での帳票修正など、ノートパソコンを持ち歩かなければならない場面が多いだろう。

 また、将来iPadやAndroid搭載スマートフォンを触ってみたいという意欲的なユーザーであれば、わざわざiPhone 4を選ばなくてもいいはずだ。魅力的なiPhoneアプリを利用したいのであれば、iPhone 4よりも安価に購入できる「iPod touch」と、通信事業者が選べる「モバイルルーター」の組み合わせによるiPod touchのビジネス活用が最適、ということである。

 ここまで読んで、iPod touchをビジネス用のモバイル端末として使ってみようという気になったら、ぜひ「iPod touchビジネス活用術」という書籍を読んでみてほしい。前述したようにiPod touchをビジネスでバリバリ使うためのテクニックに特化している。iPod touch+モバイルルーターの活用のほか、Skype、A-GPS、クラウドの活用、ワイヤレスでのPCデータ同期や会議録音、プレゼン実行など、ビジネスマンがスマートにモバイル端末を活用するノウハウを解説している。