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 2012年10月25日、誌面刷新した日経情報ストラテジー2013年1月号(11月29日発売)の取材のため、筆者は千葉県のJR新習志野駅に降り立った。行き先はこの7月にオープンしたばかりの「WOW!TOWN(ワオタウン)」。中古車の買い取りチェーンとして急成長したガリバーインターナショナルが手掛けた中古車の販売店だ。

 駅近くで待ち合わせたカメラマンの車に乗り込んで数分、巨大な敷地内に250台もの車が並ぶワオタウンが見えてきた。正直、第一印象は「すごい広いな」くらいにしか思わなかったが、建物に一歩足を踏み入れると、そこには車の販売店では見たことがない光景が広がっていた。

 大きなスクリーンを備えたシアタールームにカフェ、子供がミニカーで自由に遊べる施設。まるでテーマパークのような空間。これだけでも筆者が想像した中古車販売店とは大きくかけ離れていたのでびっくりしたが、もう1つ驚いたことがあった。それは来店客が米アップルのタブレット端末「iPad」を片手に、中古車を見て回っていたことだった。

カフェでiPad片手に車選び

写真●ワオタウンの店内に立つ、ガリバーインターナショナルの許哲執行役員(右端)[写真撮影:北山宏一]
写真●ワオタウンの店内に立つ、ガリバーインターナショナルの許哲執行役員(右端)[写真撮影:北山宏一]
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 ワオタウンの実現に大きく関わったのが、CIO(最高情報責任者)を務める許哲(ホーチョル)執行役員(写真)である。ともすると、車の郊外店は土地探しや車両調達の社員が主体性を持って店舗開発を進めていそうだが、ワオタウンはそうではない。許執行役員率いるIT(情報技術)部隊がビジネスモデル作りに積極的に関わった。まさにワオタウンはCIOが“発明”した次世代の中古車販売店といえるものだ。

 ガリバーのIT部隊が積極的に参加したからこそ、ワオタウンにはITを使った工夫が随所に見受けられる。例えば、来店客はiPadに搭載されたアプリケーションを起動して、10個の質問に答えれば、自身が抱く車に対する潜在ニーズを探り出せる。

 単に潜在ニーズを診断するだけでなく、その結果に基づいて敷地内に展示された車を効率よく見て回れる仕組みだ。さらに、iPadで車に掲示されたQRコードを読み取って車の情報を端末に保存していけば、ワオタウン内にあるカフェに戻ってから、ゆっくりとお気に入りの中古車の仕様や価格を比べられる。

 こうした仕組みはガリバーが長年にわたり、端末上で中古車の画像を見ながら販売するビジネスに取り組んできたノウハウがぎっしりと詰まっている。