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 NECは2013年にも、ハードウエアやソフトウエア、ネットワーク、業務アプリケーションなどをセットにした、新ジャンルのソリューション群をそろえていく方針だ。2012年4月にプラットフォームビジネスユニット(BU)担当に就いた庄司信一執行役員が明らかにした。

 庄司氏は1977年にNECに入社し、Express5800や端末の開発を主に担当してきた。2010年にNECインフロンティアの社長に就任し、「6年間はやる」(庄司氏)という覚悟だったが、プラットフォーム事業の立て直しのために呼び戻された。NECは、08年度に4694億円の売り上げが11年度に3724億円に落ち込む。営業利益も09年度以降、とんとんの状態を続けている。

 NECには一時期、システムインテグレーション(SI)サービスを勝ち取るには、「サーバーなどプラットフォーム商品はなんでもいい」という風潮があったという。そのことがプラットフォーム事業に影響を与えた面もあるのだろう。

 そこで庄司氏は、新ジャンルのソリューションの位置付けを「SIサービスをもっと効率よくするサーバー、SIの付加価値を高めるサーバー」にする考え。大量販売は難しいので、サーバー単体での勝負は仕掛けない。庄司氏はかつての上司である登家正夫氏、小林一彦氏(現、長野県富士見町長)らの教えをこうてきただけに、市場をリードする先駆的な商品開発を期待されている。

「PureData Systemに近い感じ」のパッケージ商品を開発中

 それを具現化するのが、12年4月にスタートしたプロジェクト「SIGMA」だ。プラットフォーム製品に業務アプリケーションを加えたパッケージ商品に仕立てるもので、OSはWindows、Linuxなど、データベースは自社製、オラクル製などを使う。このように他社商品も使うが、サーバーは自社商品にする。

 詳細を明らかにしていないが、日本のように大量のSEや保守要員がいない海外市場でも展開可能な商品にするようだ。例えば、リモートから監視・管理ができれば、保守の利便性は向上する。開発を効率化する手もある。つまり、「SEや保守の効率化を追求したものにする」(庄司氏)。販売店が自社のソリューションを組み合わせることも可能にする。

 庄司氏は「オラクルのExadataよりも、ある業務に特化したものになる。例えば、IBMのPureData Systemに近い感じだ」と明かす。PureData Systemは、2012年4月に発表した垂直統合型システムのPureSystemsをビッグデータの分析用途に特化させたもの。こうした新しいソリューション群を整備するため、プラットフォームBUのITソフトウエア事業、ITハードウエア事業、企業ネットワーク事業などから約30人を選抜した企画、開発のチームを編成した。

 その一方で、庄司氏は社内の意識改革を行う。「SEと保守がここまでやってくれる、という考え方を改めること」(庄司氏)。それを浸透させることが、プラットフォーム事業立て直しのカギを握っているようだ。