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 日本では、まだあまり知られていない分野だが、今マーケティングオートメーションが熱い。

 マーケティングオートメーションとは、文字通り、マーケティングのプロセスを自動化するツールである。主に、以下のような機能を持つ。

  1. 電子メールやWebページなどを使ったキャンペーンを定義し、自動実行するキャンペーン作成機能
  2. マーケティング活動の様々な指標を分析・レポーティングする機能
  3. 見込み顧客(リード)を管理するリードマネジメント機能(Webサイトなどで見込み顧客を獲得する「リードジェネレーション」、製品の購買意欲に応じて見込み顧客にスコアを付ける「リードスコアリング」、メールなどで見込み顧客の購買意欲を高める「リードナーチャリング」など)

 マーケティングオートメーションは、米国ではすでにかなり普及しているが、2012年からさらに盛り上がりを見せているようだ。例えば、米国の調査会社Forrester Researchは、「2012年にマーケティングオートメーションは、急激に普及が拡大する臨界点(Tipping Point)を迎えるだろう」と予測している(2012年2月に発行した「B2B Marketing Trends And Predictions For 2012」)。

 BtoBのエンタープライズ向けマーケティングオートメーションの主なベンダーとしては、米Eloqua米Marketo米Aprimoなどがある。

 これらのベンダーはいずれも、これまで日本市場には参入していなかったが、この分野で高いシェアを持つEloquaのSaaS型マーケティングオートメーション「Eloqua」が、来年、いよいよ日本に上陸する。

マーケティングのROIを把握できる

 Eloquaを販売するのは、BtoBテレマーケティングの専門企業であるマーケットワン・ジャパン。同社は、2013年中旬に、Eloquaの新規ライセンスの販売を開始する予定だ(関連記事)。同社によると、Eloquaが特に強いのは、キャンペーン作成機能とレポーティング機能という。

 キャンペーン作成機能は、ストックした素材を使ってWebページやメルマガを作成したり、実行順序を定義してキャンペーンを自動実行したりする機能である。

 マーケティング部門がキャンペーンを実施する場合、社内のIT部門や外部の広告代理店/制作会社にWebページなどの作成を依頼することが多い。しかし、マーケティングオートメーションのキャンペーン作成機能を使うと、マーケッター自身がDIY(Do It Yourself)でキャンペーンを内製できるようになる。「キャンペーンの作り方が、これまでと180度変わる。コストを削減できるだけではなく、効果を即座に把握できるようになる」(マーケットワン・ジャパン ビジネスディベロップメント部シニア マネージャーの大橋 慶太氏)。

 もう一つのレポーティング機能は、キャンペーンごとの売り上げ分析やWebのトラフィック分析、見込み顧客(リード)の分析など、マーケティングに関する様々な指標を分析・レポーティングする機能である。

 こうした機能は、米国のマーケッターにとっては必須の機能になりつつあるという。というのも、米国では「マーケティングでいくら使ってその結果いくら売り上げたのか、つまりマーケティング活動のROI(Return on Investment、投資利益率)を経営層に説明できなければ、予算が付かないようになってきている」(大橋氏)からだ。経営層にROIを説明するためのツールとして、レポーティング機能を利用しているのである。

マーケッタに必要なスキルが変わる

 日本でも、外資系を中心にマーケティング部門のROIを重視する動きが強まっているほか、マーケティングオートメーションを活かしやすいWebマーケティングの成熟度も上がってきた。さらに、見込み客(リード)の情報を営業部門に渡すリードジェネレーションに取り組むマーケティング部門も増えている。こうした状況を考えると、日本でもようやく、マーケティングオートメーションが普及する下地はできてきた、と言えそうだ。

 マーケティングオートメーションが実現する「ROI重視のマーケティング」---キャンペーンの内製化やROIの可視化、リードジェネレーションやリードナーチャリングによる売り上げへの直接的な貢献---は、日本のマーケティング部門では、まだ着手していないか緒に就いたばかりだ。しかし、今後のマーケティングの大きな方向性であることは間違いない。

 こうしたROI重視のマーケティングを推進しようとすると、マーケッターに求められるスキルも変わってくるだろう。ひょっとすると、マーケティングオートメーションの普及が、その変化を後押しすることになるかもしれない。